相葉雅紀、2人の女性に見せた異なる優しさ 『僕とシッポと神楽坂』が描いた“親と子”
東京・神楽坂を舞台に、若き獣医師・高円寺達也(相葉雅紀)と動物、そして飼い主たちの心温まる交流を描いたドラマ『僕とシッポと神楽坂』(テレビ朝日系)。第5話では、トキワ(広末涼子)と息子・大地(矢村央希)、すず芽(趣里)と母親・咲江(池谷のぶえ)を通じて「家族」の物語が描かれた。第5話は彼女たち家族の物語が中心で、動物と飼い主たちとの交流は少なめだ。しかし達也を演じる相葉の自然な立ち振る舞いが印象的な温かい回となった。
特に今回、達也のトキワ、すず芽に対する心情の違いが感じられる相葉の演技が印象的だった。ドラマ開始早々から、徳丸(イッセー尾形)にトキワとすず芽との関係についてからかわれ続けていた達也。第5話で相葉が見せた表情には、トキワに対する好意を感じさせるものがあった。夫・佑(眞島秀和)の帰りを待ち続けるトキワを優しく支える達也だが、彼のトキワに対する想いが、信頼から純粋な好意になりつつあるのが伝わってくる。
第5話は、「セキセイインコを預かってほしい」と、すず芽が「坂の上動物病院」へやってくるところから始まる。すず芽の母・咲江の入院に伴い、彼女が大切にしているペットをすず芽が急遽預かることになったのだ。芸者の道を歩んだことで咲江との不和が生じたすず芽は、母の大切なペットの世話をすることと、母のお見舞いに難色を示す。
一方トキワも、夫・佑の両親から「大地を返してほしい」と言われたことに悩んでいた。大地も佑の両親の家に泊まった日に、2人から「トキワのもとから離れて、自分たちと暮らさないか」と持ちかけられる。
トキワは夫の両親から言われた言葉が胸に引っかかるようで、どこか上の空な表情を浮かべている。そんなトキワの微妙な変化に気づいたのか、心配そうな顔でトキワを見つめる達也の顔が印象強く眼に映った。