黒木華×野村周平が語る、人気原作の実写映画版で演じる難しさ 「内面的な部分を何とか出せたら」

黒木華×野村周平『ビブリア』対談

野村周平「黒木さんにとって、僕は嫌いなタイプだろうなと思っていた」

ーー黒木さんは役作りにおいて何か意識したことはありましたか?

黒木:栞子が謎を解いているときとそうでないときのメリハリをつけることが重要だと思ったので、特に謎解きのシーンの見せ方に説得力を持たせることは意識しました。でも、本好きなところは共通していたので、そういったところは、自然に演じることができました。三島監督とご一緒するのは『繕い裁つ人』に続いて今回が2回目だったんですけど、前回は短い撮影期間でしたので、どんな監督なのか少しだけしか知ることができなかったんです。今回はより密にご一緒できたので、三島監督の映画への接し方をちゃんと知ることができて楽しかったです。

野村:本当に監督のビジョンがしっかりしていたのでやりやすかったですよね。

ーー今回の作品の構成は、黒木さんと野村さんが出演している現代パートと、東出昌大さんと夏帆さんが出演している過去パートに分かれているのが特徴的でした。

野村:過去パートがメインストーリーと思えるぐらい重厚です。現代パートに戻ってきたらなんかほんわかするみたいな(笑)。それが良さでもあるんですけど、本当に東出さんと夏帆さんという素晴らしいお2人が画になっていて、「あれ、主演ってどっちだっけ?」と勘違いしてしまうぐらいでした(笑)。

ーー今回2人が初共演というのは意外だったのですが、お互いの印象はどうでしたか?

野村:黒木さんにとって、僕は嫌いなタイプだろうなと思っていたんです。でも、ちゃんと受け入れてくれて、なんと器の大きな方なんだろうと。最初は本当におしとやかな寡黙な方なんだろうなと思っていたんですけど、案外そうではなくて。音楽もヒップホップが好きだったりして、人として好きになりました(笑)。

黒木:ありがとうございます(笑)。確かに、野村さんがテレビに出られているのを拝見していて、“賑やかな人”というイメージはあったんです。私は最初からガンガンこられるのがちょっと苦手なので、大丈夫かなという不安な部分もあったんですけど、全然そんなことはありませんでした。野村さんはものすごく気を遣ってくださる方で、みんなのことを考えながら場の空気を作ってくださったので、気持ちよく現場にいることができましたし、単純に「弟みたいにかわいい」とも思いました。

ーー野村さんが現場を盛り上げながら引っ張っていったんですね。

黒木:そうですね。すごく盛り上げてくださいました。あと、いい意味で適当さがよかったです(笑)。入っていきやすくて、そこは波長が合ってよかったなと。

野村:「セリフは完璧じゃないと嫌だ」とか「一字一句間違えたらダメ」みたいなガチガチの方もいますけど、そうすると僕は結構大変で。今回は僕と黒木さんの適当さと三島監督の確固たるビジョンがうまく合致したのがよかったのかもしれません。

(取材・文・写真=宮川翔)

■公開情報
『ビブリア古書堂の事件手帖』
全国公開中
出演:黒木華、野村周平、成田凌、夏帆、東出昌大
原作:三上延『ビブリア古書堂の事件手帖』(メディアワークス文庫/KADOKAWA刊)
監督:三島有紀子
脚本:渡部亮平、松井香奈
主題歌:サザンオールスターズ「北鎌倉の思い出」(タイシタレーベル/ビクターエンタテインメント)
配給:20世紀フォックス映画、KADOKAWA
(c)2018「ビブリア古書堂の事件手帖」製作委員会
公式サイト:biblia-movie.jp

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11月8日(木)

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