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“俳優王”への道を歩む山田裕貴 『あの頃、君を追いかけた』で“新世界”へ

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 俳優王に俺はなるーーともすると失笑を買いかねないこんな言葉を高らかに宣言しては、聞く者を頷ずかせてしまう存在がある。主演映画『あの頃、君を追いかけた』が封切られたばかりの、俳優・山田裕貴である。

 この言葉が、大人気マンガ『ONE PIECE』の主人公モンキー・D・ルフィがたびたび口にするセリフをもじったものであることにお気づきの方も多いだろう。4億万部を優に超える発行部数を誇る同作は、文字どおりの国民的マンガであり、老若男女、国籍を問わず広く親しまれている。ルフィがその主人公ということは、彼を国民的キャラクターと呼んでも差し支えないはずだ。山田が目指すのは、言わばこの俳優版なのだろう。つまりは、“国民的俳優”ということである。

 海賊王に俺はなるーーとはルフィの言葉だが、彼はこの宣言を実現させるべく着実に歩みを進めている。養成所での演技の訓練やエキストラ時代を経て、2011年の本格デビューから7年を数える山田の姿は、どことなくこのルフィと重なる。

 大海原に出て、強大な敵を次々と打ち負かしていくルフィに対し、山田の場合は、これが出演作一つひとつでの俳優としての演技に相当する。特定の作品規模やジャンルに囚われることなく、俳優としてその痕跡を残しているのだ。

 山田の本格デビューは『海賊戦隊ゴーカイジャー』(2011〜2012、テレビ朝日系)。戦隊モノでのメインキャストとは大仕事だが、やはり観客は年少者が多い。さらなるステージに彼が上がったのは『ストロボ・エッジ』(2015)への大抜擢ではあるが、この作品での山田に対する「この人は誰?」といった声は多く、まだ彼の存在を知る者は多くはなかった。

 しかしそれからも出演作を重ね、知名度はこのところ急上昇。昨年は13本もの映画に参加し、今年は『となりの怪物くん』『万引き家族』『虹色デイズ』『センセイ君主』と出演作が公開されており、今作『あの頃、君を追いかけた』が5作目である。特に『センセイ君主』では、劇中に小道具として登場する雑誌のカバー写真のみの出演で、この「カメオ出演」というものは、知名度がある者だけに許された出演法である。演じる役柄を問わず、彼の果敢な挑戦は止まらない。

      

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