篠原涼子×西島秀俊『人魚の眠る家』を原作者・東野圭吾が絶賛 幕間映像&場面写真も公開

『人魚の眠る家』原作者・東野圭吾が絶賛

 篠原涼子と西島秀俊が共演する映画『人魚の眠る家』に、原作者である東野圭吾がコメントを寄せ、あわせて幕間映像と場面写真も公開された。

 本作は、東野圭吾の作家デビュー30周年を記念して執筆された同名小説を映画化したもの。娘の小学校受験が終わったら離婚すると約束した仮面夫婦の元に、ある日突然、悲報が届く。愛するわが子は意識不明のまま、回復の見込みはないという。深く眠り続ける娘を前に、奇跡を信じる夫婦はある決断を下すのだが、そのことが次第に運命の歯車を狂わせていく。『明日の記憶』『TRICK』『天空の蜂』の堤幸彦監督がメガホンを取り、篠原と西島が映画初共演で夫婦役に挑む。

 原作者の東野は、本作を鑑賞し、「間違いなく一級品の娯楽作品」と絶賛。全文コメントからは執筆時から想い入れの強い作品だったことが伝わり、さらに「原作者が泣いたらかっこ悪いという思いから懸命に涙は堪えましたが、皆さんは遠慮なく泣いてくださって結構です」と本作を鑑賞した感想も語っている。

映画『人魚の眠る家』幕間映像

 東野のコメントも入った幕間映像とともに公開された場面写真からは、わが子を抱きしめる篠原演じる薫子、離婚間近の西島演じる夫・和昌と微妙な距離を保ちながら冷め切った雰囲気漂う夫婦の姿、坂口健太郎演じる星野が研究する最新技術を、眠り続ける娘の治療として取り入れる提案をされた薫子が希望を見出すシーンなど、過酷な運命を背負うことになった夫婦の姿が切り取られている。

原作者・東野圭吾 コメント

自分の愛する存在が、健やかに眠っているようにしか見えないのに、もう命はありませんと宣告されたらどう感じるか。そしてどうするか。単純そうで複雑なこの問題に向き合うことから、私の執筆作業は始まりました。自分は受け入れられるだろうか、自分が受け入れられたとしても、受け入れられないという者たちがいたらどうすればいいのか。物語を進めれば進めるほどに次々と難問が立ちはだかります。今回は、あらすじを立てて肉付けしていく、という書き方はできませんでした。壁に当たるたびに立ち止まり、苦悶しました。書き上げた今も、何らかの答えに到達できたという自信はありません。ただし、エンタテイメント作家としての役割だけは果たせたのではないかと自負しておりました。

この物語を映画化したいという話を聞き、驚きました。拙作が映像化されることは多いのですが、この重たいテーマだけは敬遠されるだろうと予想していたからです。

映画を観て、自分の認識が間違っていたのだと気づきました。やはり映像のプロは違いました。プロの役者は違いました。描かれているテーマは重く、ドラマは深く、派手なアクションシーンはありません。しかし間違いなく一級品の娯楽作品になっていました。私が密かに自負していた原作の「売り」を、見事に再現してもらっていました。原作者が泣いたらかっこ悪いという思いから懸命に涙は堪えましたが、皆さんは遠慮なく泣いてくださって結構です。

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■公開情報
『人魚の眠る家』
11月16日(金)全国公開
監督:堤幸彦
脚本:篠崎絵里子
原作:東野圭吾『人魚の眠る家』(幻冬舎文庫)
出演:篠原涼子、西島秀俊、坂口健太郎、川栄李奈、山口紗弥加、田中哲司、田中泯、松坂慶子
配給:松竹
(c)2018「人魚の眠る家」 製作委員会
公式サイト:http://ningyo-movie.jp/

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