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『BLEACH』は弱腰の実写界隈に一石を投じる作品に 『GANTZ』に共通する佐藤信介監督の演出

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 一時はハリウッドで実写化されるという話も進んでいた久保帯人の『BLEACH』が、日本で実写映画化され、しかもそのVFX処理には実に1年半もの時間が費やされた。昨年の年末に、同じようにVFXに1年近くの時間をかけた『鋼の錬金術師』がかのような出来栄えとなってしまったことや、近年の人気少年漫画の実写映画化全体の流れを踏まえると、そのハードルは下がるどころか「実写映画化」という大きなイベント自体が落胆の声で迎え入れられてしまうのは致し方あるまい。

 しかし思い返してみれば、大ヒット漫画の実写映画化でも数少ない成功例と言える『るろうに剣心』シリーズもワーナー資本であり、俳優が生身でアクションに挑むという点も共通している。さらに『GANTZ』2部作と『いぬやしき』で演出力と映像技術の精度の高さが保証済みの佐藤信介監督のメガホンに、福士蒼汰や早乙女太一といった身体能力の高い俳優たち。それだけでも、近年の少年漫画の実写化とは似て非なる作品となることが確約されたと言ってもいいのではないだろうか。

 本作で描かれるのは、主人公の黒崎一護が朽木ルキアと出会い、死神の力を譲り受け、<虚>と呼ばれる敵を倒すためにトレーニングを重ねる「死神代行篇」。いくつものエピソードを抱える原作の、導入にもあたるこのエピソードを実写化する上で、最も大きな鍵となるのは、作品の根幹でもある<虚>の描き方ではないだろうか。死んだ人間の魂を喰らい、悪霊となって襲い来るこの<虚>の描き方こそが、本作におけるVFX的見せ場のひとつと言ってもいい。

 もっとも、日本映画のVFX技術は年々進歩を遂げているとはいえ、やはりハリウッド大作のそれと比べると多少の見劣りしてしまうことは否めない。それは、前述した『鋼の錬金術師』であったり、同じく昨年公開された『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』のように、作品の世界観に近いという雰囲気で選ばれたロケーションの中で、設定に合理性を与えるために施されるVFXが多用されてきたからに他ならない。

      

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