『13の理由』脚本家から悩める若者へメッセージ 「この作品が人生のリハーサルになれば」

『13の理由』脚本家インタビュー

「必ずあなたのことを大切に思っている人がいる」

ーークレイを含め登場人物が胸の内をなかなか明かせなかったのが、本作のポイントだったと思います。彼らを含め若者は、どうすれば一歩踏み出すことができるのでしょうか?

ヨーキー:若い人は特に色んな悩みを抱えているのに言えないジレンマがあるよね。話す側は何事も恥じない気持ちが大切なのだけど、一方で聞き手が、「あなたのことを判断しない」という態度で、手を差し伸べるための聞く用意ができていることをアピールしなければならない。そうすれば、悩みを抱えている人も打ち明けやすくなるんじゃないかと思っているよ。

ーー劇中でも描かれていましたが、高校生にとって親の存在がネックになることもありますよね。

ヨーキー:プレッシャーをかけている親もいるけれど、ほとんどが子供には健康で成績が良くいてほしいと願っている。ただ、子供たちがかなり大人になってきていることに気付いていない親が多い。複雑な社会に生きていることをちゃんと理解していないんだ。親が子供に構いすぎてしまうこともあるね。

ーー子供を守るために大人ができることは何でしょうか?

ヨーキー:親っていうのは自分の子供の成長に気付かない。子供は完璧じゃなくていいんだよ。あまりにも理想を高くしすぎると、子供たちが自分はダメだと自己嫌悪に陥ってしまうからね。言葉を交わして、互いを知り合うのが大切になってくると思うな。

ーー最後に悩める子供たちへ温かいメッセージをお願いします。

ヨーキー:色んな悩みを抱えていると思うけれど、すべての子供たちに知ってほしいのは、周りには必ずあなたのことを大切に思っている人がいるということ。話しにくいことでも、聞く準備ができている人や、話を聞いて助けたいと思ってくれる人がたくさんいるんだ。それを分かってくれれば嬉しいな。

(取材・文=阿部桜子)

■配信情報
Netflixオリジナルシリーズ『13の理由』シーズン2
5月18日(金)より全世界同時オンラインストリーミング
公式サイト:https://www.netflix.com/

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる