佐藤勝利、演技のポイントは“目”にあり? 『Missデビル』で見せた役者としての成長
佐藤勝利の新入社員役はどこか心に刺さるものがある。それは“等身大としての姿”と、“役者として成熟しつつある佐藤勝利”という2つのポイントによるものではないだろうか。4月21日に放送された『Missデビル 悪魔の人事・椿眞子』第2話で、菜々緒演じる椿眞子に振り回される佐藤には、成長を感じざるを得なかった。
佐藤は1996年10月生まれ。順当に大学へ進学していればちょうど就活生の代ということもあり、等身大の演技が期待されていた。また、デビューから目まぐるしく変わる環境の中で、舞台やドラマを経験してきた佐藤はここのところ、Sexy Zoneとしても、1人のタレントとしてもしっかりと地に足がついてきたように見える。そして数々の事務所の先輩が名作を残してきた、日テレ土曜ドラマ枠への出演となった。
第1話では、家族が事故に遭ったという過去から保険会社に入り、そんな家族を絶対に支えていくという強い意思を持つ姿を好演した佐藤。第2話では、配属先である“人材活用ラボ”での初仕事に挑んだ。しかし、その業務内容はリストラ対象者を選ばせるという首切り役だった。社員の会社人生を終わらせるという責任の重さに葛藤すると同時に、研修先の第2営業部でセクハラ問題が発覚し戸惑う佐藤。右も左もわからないながらも、上司、仕事、自分全てに悩みながら戦っていく新入社員をうまく演じきっていた。
その演技のポイントは目にあると思う。配属初日、新しい部署の扉を開けるとそこには椿の姿が。上司にも部署の業務内容にも不安を覚える佐藤は眉間にしわを寄せ、目を泳がせ不安そうな表情に。童顔である佐藤とその不安げな表情が見事にマッチしており、小動物のようなか弱さを醸し出していた。
中でもリストラ候補を椿へ報告するシーンは、佐藤の成長を感じられるシーンの1つだ。仕事が遅く部から浮いてる社員を家庭環境や給与を顧みずリストラ候補として報告する斉藤。すると椿は「あなたはあなたの決断で児島氏をリストラする。それでよろしいですね?」と詰問。さらに「何もしないで給与をもらうなんて許されない。それが嫌なら退職願を出して去る。その選択をしてください」と攻め立てられる。
最初は理不尽な攻め立てに戸惑い、少し苛立つ様子を見せる佐藤。しかし、早口でしかも正論をまくしたてられたため、唖然として目を見開いて口まで開けてしまう。「あなたのような人には正論をぶつけるのが一番いい」と笑う椿の底しれぬ恐ろしさに、瞳を少し潤ませ唾を飲んだ。