「僕の日本文化への愛を詰め込んだ」 『パシフィック・リム』続編監督、製作中の作品について語る
「KAIJUのデザインはおもちゃにできるシンプルさを意識した」
ーー前作同様、イェーガーとKAIJUの戦いの行方に注目が集まりますが、そのデザイン面において、何か意識したことはありますか?
デナイト:実は、ギレルモからデザインについてヒントをもらっていたんだ。彼が『パシフィック・リム』を作っていた当時、クレイジーなデザインのクリーチャーを提案したら、制作会社の人に「クールだけど、おもちゃとしてどうなの?」と言われたらしいんだ。おもちゃになることを念頭に置いてデザインすることは、ギレルモに教わって初めて気付いたよ(笑)。だからメインのKAIJUたちは、攻撃の仕方などを考えつつ、イケているけれどもおもちゃにできるシンプルさを意識したね。それと、ギレルモはゴリラやカニなど地球上の生物からインスピレーションを受けていた。その意思は今回も受け継いだよ。
ーー予告編では、東京の街が破壊されていくのが印象的でした。
デナイト:『ゴジラ』や『マグマ大使』では、必ず巨大な怪獣が東京をボロボロに破壊していく。大きなモンスターが東京を破壊するのは古典的だけれど、今回はVFXなどの最新技術を駆使してこの作品に挑んだ。現在もまだVFXの作業を行っている途中だけど、東京のシーンをチェックするたびに「いいのができた」という思いでいっぱいになっているよ。
ーー今回の続編には前作以上の国際色豊かなキャストが集まっています。日本からは前作に引き続き菊池凛子さんが出演しているほか、新たに新田真剣佑さんが加わりました。彼らはどんな活躍を見せてくれるのでしょうか?
デナイト:凛子については、『バベル』の頃から彼女の仕事を見ていて、今回再びマコを演じてくれることはすごく嬉しかったよ。今回マコは、次世代のパイロットに意思を引き継いでいくという物語のシンボルとして登場する。真剣佑は、前作と本作のテーマを気に入ってくれていて、絶対に勝ち取りたいという思いで役をゲットしてくれた。元々の出番は少なめだったのだけれど、現場ですごくいいなと思ったから役を大きくしたんだ。彼らの活躍にもぜひ期待してほしいね。
(取材・文=宮川翔)
■公開情報
『パシフィック・リム:アップライジング』
2018年4月、全国ロードショー
監督:スティーヴン・S・デナイト
脚本:スティーヴン・S・デナイト、T・S・ノーリン
製作:ギレルモ・デル・トロ、トーマス・タル、ジョン・ジャシュニ、メアリー・ペアレント、ジョン・ボイエガ、フェミ・オグンス
出演:ジョン・ボイエガ、スコット・イーストウッド、アドリア・アルホナ、ジン・ティエンほか
配給:東宝東和
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公式サイト:pacificrim.jp