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今期、もっとも観るべきドラマは? ドラマ評論家が選ぶ、秋ドラマの注目作ベスト5

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4.先に生まれただけの僕(日本テレビ)

 『HERO』(フジテレビ系)等で知られるヒットメーカーの福田靖が脚本を担当、チーフ演出は『Mother』や『ゆとりですがなにか』などで知られる水田伸生が担当している異色の学園ドラマ。福田の脚本はポップな明るさの中にピリッとした毒が入っている明るい社会派という感じで、印象としては病院のマネジメントという視点から新しい医療ドラマを作った『DOCTORS』(テレビ朝日系)の高校版という感じで本来なら気軽に見れそうなのだが、ここにハードで重厚な絵作りに定評のある水田の演出が加わったことで暗鬱とした緊張感が生まれているのが面白い。この軽さと重さを同時に背負っているのが主演の櫻井翔で、商社マンから校長になった主人公の経緯と、終盤で語られる奨学金のエピソードは説得力があった。

5.ぼくは麻理のなか(フジテレビ)

 『惡の華』(講談社)などの作品で思春期の少年少女の焦燥感を描かせたら右に出るものがいない押見修造の漫画をドラマ化したものだが、意外な拾い物という感じで見応えがあった。アニメ映画『君の名は。』などで定番の男女入れ替わり物で彼女はおろか友達すらいないひきこもりの大学生が、憧れていた女子高生と入れ替わるという物語だが、話は陰鬱で『君の名は。』のような楽しい感じはまったくない。

 出演女優が素晴らしく、グラビアアイドルとしても人気の主演の池田エライザが演じる女子高生もエロくて良いのだが、彼女の正体にいち早く気づいて偏執的につきまとうメガネ女子高生を演じる中村ゆりかがめちゃくちゃ可愛い。今後は入れ替わった理由を探るというミステリー的な方向に進むのだが、彼女たち二人がエロくて可愛く撮れている時点でかなり満足している。

■成馬零一
76年生まれ。ライター、ドラマ評論家。ドラマ評を中心に雑誌、ウェブ等で幅広く執筆。単著に『TVドラマは、ジャニーズものだけ見ろ!』(宝島社新書)、『キャラクタードラマの誕生:テレビドラマを更新する6人の脚本家』(河出書房新社)がある。

      

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