『美女と野獣』は王道ミュージカル映画ではないーー“実写×アニメーション”の演出を読む
実は、ディズニーはこうした“実写×アニメーション”の音楽映画を半世紀以上前から手掛けている。『南部の唄』(1946)や『メリー・ポピンズ』(1964)などは、本作と比べれば役者やキャラクターの動作性に重きが置かれていて、ミュージカル色が強い。しかし、これらの流れを汲み、最新鋭の映像技術を投じて役者の身体性をそぎ落として完成したのが、今回の『美女と野獣』なのではないだろうか。
実写版ということで、ついついほかの王道ミュージカル映画と比べたくなってしまうが、やはり本作はディズニー映画の系譜にのっとって語るべき作品なのかもしれない。
■まにょ
ライター(元ミージシャン)。1989年、東京生まれ。早大文学部美術史コース卒。インストガールズバンド「虚弱。」でドラムを担当し、2012年には1stアルバムで全国デビュー。現在はカルチャー系ライターとして、各所で執筆中。好物はガンアクションアニメ。Twitter
■公開情報
『美女と野獣』
全国公開中
監督:ビル・コンドン
出演:エマ・ワトソン、ダン・スティーヴンス、ルーク・エヴァンス、エマ・トンプソン、ユアン・マクレガー
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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