真野恵里菜、吉岡里帆、山崎紘菜……“ネクスト主演女優”の座を巡るバトル勃発か?

 今秋の連ドラには、本田翼、新川優愛、清水富美加も“ネクスト主演女優”をうかがうポジションで出演している。いずれも主演を輝かせるための損な役回りを演じているが、これは間違いなく主演をつかみ取るためのステップ。「いきなり主演に抜擢される」のではなく、「地道なステップを踏む」ことで、視聴者から“ゴリ押し”と嫌われることはないだろう。

 つまり、“セカンドヒロイン”というポジションは、「晴れて連ドラ主演を勝ち取ったときに、応援してもらうためにも必要な段階」ということ。21世紀に入ってから「多少の経験を積んだだけで主演抜擢」という形が増えていたが、思えば90年代は「セカンドヒロインで経験を積み、主演女優を勝ち取る」のが基本パターンだった。

 当時、和久井映見、深津絵里、仙道敦子、常盤貴子、鶴田真由、瀬戸朝香など、そうそうたる顔ぶれがその道を歩んだが、彼女たちの共通点は「同性からの支持が厚かった」こと。真野恵里菜、吉岡里帆、山崎紘菜、本田翼、新川優愛、清水富美加も、「女性からの支持をどう集めるか」が今後のカギを握っていくだろう。

 いずれにしても、「ドラマ業界のキャスティングは、自然かつ健全な形に戻りはじめている」だけに、女優たちもやりがいがあるのではないか。

■木村隆志
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者、タレントインタビュアー。雑誌やウェブに月間約20本のコラムを提供するほか、『新・週刊フジテレビ批評』『TBSレビュー』などに出演。取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーでもある。1日のテレビ視聴は20時間(同時視聴含む)を超え、ドラマも毎クール全作品を視聴。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』など。

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