岡山の奇跡=桜井日奈子のポテンシャルは計り知れない! 次々と見せる新たな顔を分析

 昨年の暮れに書いた「2016年ブレイクしそうな若手女優」の記事で筆頭に挙げ、期待通り今年に入ってから女優業をスタートさせた桜井日奈子。5月に舞台『それいゆ』で女優デビューを飾ると、続く7月期の日本テレビ系ドラマ『そして誰もいなくなった』、現在放送中のドラマ『THE LAST COP/ラストコップ』とドラマ出演が相次ぐ。

 2014年に行われた「岡山美少女・美人コンテスト」でグランプリを獲得し、“岡山の奇跡”と異名を与えられた彼女。“〇〇年に一人の逸材”というキャッチコピーと比べれば、多少ローカルな感じがするかもしれないが、岡山県のイメージを一新するほど、彼女の存在は鮮烈だったのだから仕方あるまい。なぜ彼女がここまで注目されるのか、分析していきたい。

 まず彼女の存在が認知されるきっかけになった、ふたつのCMから振り返ってみる。すでに幾つものバージョンが作られている大東建託「いい部屋ネット」のCMでは、毎回歌と踊りを披露している。第一弾では「ズンドコ節」の節に合わせ、簡単な振り付けのみだったのが、回を追うごとにダンスの動きが大きくなっていくのがわかる。後ろのバックダンサーたちと息のあった切れ味の良い動きと、まったくの新人とは思えないほど豊かな表情がこのCMのインパクトを高めてみせたのだ。

 そして同時期に流れ始めた、コロプラの「白猫プロジェクト」のCMも、彼女の代表的なCMのひとつだ。最初の頃は松木安太郎やじゅんいちダビッドソンらがメインとなる中に、1カットだけちらっと登場する役どころだった彼女。そのおかげで、「あのCMの女の子は誰だ」と注目を集めるようになり、それが「いい部屋ネット」と結びつくとたちまち、そのギャップに驚かされる。

 決して派手な雰囲気でもなく、どちらかといえば薄めの顔立ちをした、至って普通の美少女。ありがちな形容詞で言えば、「透明感」といったところだろうか。フォトジェニックでもありながら、剽軽な表情を見せたり、そんな一見どこにでもいるような可愛らしさは、とくに中高生を中心に高い人気を集めるのも頷ける。

 また、幼少期からバスケットボールを続けてきただけあって、予想外の身体能力の高さも、おとなしそうな見た目とのギャップになっているのだ。前述した「いい部屋ネット」での切れのあるダンスもそれで充分説明がつくし、「白猫プロジェクト」のCMで現在放送されている「白猫テニス」バージョンでも、テニスラケットを持って運動し、コミカルかつ切れのある動きを見せてくれている。

 もっとも、彼女が最初に全国的に登場した「LINE MUSIC」のティーザーCMでは、ダンサーが周りで踊っている中で、ヘッドフォンで音楽を聴きながら佇んでいただけだったのが、今年放送され始めた「8×4」のCMで得意のバスケットボールをやっている姿を見せたりと、今ではすっかり体育会系のイメージをも獲得しているわけだ。もちろん、持ち前のフォトジェニックさも失ってはいない。最近始まった人材派遣会社グロップのCMをはじめ、先月発売されたファースト写真集では“奇跡”と呼ばれるに相応しい存在感を見せつけてくる。

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