木南晴夏、名セリフ「この泥棒猫!」のインパクト “ヤンデレ”演技が加速している

 木南晴夏といえば、アイドルからバラエティ番組を経て女優に転身したり、公式プロフィールに書かれた趣味の多さからも象徴されるように、多彩なキャラクターを持ち合わせている。2015年まで3年間出演していた『心ゆさぶれ!先輩ROCK YOU』で見せていた明るく朗らかなイメージが強いからこそ、強烈な女優オーラを放った演技を見ると、ギャップに圧倒されるのだ。

 2006年に放送されたドラマ『ダンドリ。~Dance☆Drill~』で演じた個性的なキャラクターで頭角を表すと、2009年に公開された映画『20世紀少年 第2章-最後の希望』でヒロイン・カンナの友人・小泉響子を演じ、大きな注目を集める。とにかく彼女の表情が原作のキャラクターに酷似していたのだ。その後も多くの映画やドラマに出演、ホラーからコメディ間で幅広いジャンルで表情の幅広さを見せる。彼女の近影で印象的だった作品といえば、大きな話題をさらった『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』だろうか。そこで彼女は主人公の夫に言い寄る会社の部下を演じていたので、いわば今回のドラマとは正反対の立場を演じているわけだ。

 30日に放送された第7話では、さらに狂気溢れる演技を見せてくれた。海里の携帯電話を預かると言いだすときの表情、そして自分にナイフを向ける食卓の場面。簡単な言葉で言えば“ヤンデレ”演技が毎話加速していくわけだ。もはや本作の見所は彼女のトチ狂った演技になりつつあるのだから、残りのエピソードでどこまで突き抜けてくれるのか楽しみでならない。

■久保田和馬
映画ライター。1989年生まれ。現在、監督業準備中。好きな映画監督は、アラン・レネ、アンドレ・カイヤット、ジャン=ガブリエル・アルビコッコ、ルイス・ブニュエル、ロベール・ブレッソンなど。Twitter

■番組情報
『せいせいするほど、愛してる』(TBS系)
毎週火曜日10時〜
出演:武井咲、滝沢秀明、水沢エレナ、トリンドル玲奈ほか
原作:北川みゆき
脚本:李正美、渡邉真子、井上聖司
演出:石井康晴、池田克彦、岡本伸吾
プロデューサー:伊與田英徳
公式サイト:http://www.tbs.co.jp/seiseisuruhodo_love/

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