EGO-WRAPPIN'・中納良恵、母親役で声優初挑戦 『ソング・オブ・ザ・シー』吹替キャスト発表
トム・ムーア監督作『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』の日本語版吹替版キャストが発表された。
本作は、第87回アカデミー賞長編アニメ映画賞にノミネートし、第28回ヨーロピアン・フィルム・アワードでは長編アニメ賞に輝いたアニメーション作品。アイルランドの神話をもとに、幼い兄妹の大冒険が絵本から動き出したかのような映像美で描かれていく。
この度、日本語版吹替えキャストとして発表されたのは、本上まなみ、リリー・フランキー、中納良恵(EGO-WRAPPIN')の3名。妹を救おうと奮闘する兄・ベン役を本上まなみが務め、兄妹の父親・コナー役をリリー・フランキーが担当している。また、海ではアザラシ、陸では人間の女性の姿をとる妖精・セルキーの母親役を、声優初挑戦の中納良恵が吹替えている。また、中納は、本国のオリジナルテーマソングを日本語に意訳し、日本版テーマソングとして歌っている。
中納良恵(EGO-WRAPPIN') コメント
科学や物理では証明できない不思議な話。実態のない目には見えない世界に人は興味を抱いたり不安を抱いたりします。神話もその一つとして実態のない話ですが長い歴史の中で語りつがれているということ。それは人間が忘れてはいけない先人からの大切なメッセージなのだと思えてなりません。
song of the sea はアイルランドの海の妖精にまつわる素敵な神話です。地球が誕生してから計り知れない時を経て今の時代に生きるすべての動物の進化の源がすべて海から来たとしたなら命が海を懐かしむのはごく自然なこと。人間の世界は時間や空間と言う概念にしばられ肉体を持ったことと引き換えにある種の煩わしさに縛られてしまいました。戦争、差別、飢餓、難民、自然破壊、あらゆる欲望から生じる負の連鎖の象徴。そこから逃れるため人は祈り願う。その束の間の安らぎと語り継がれる物語の普遍性とが交じり合ったとき私たちは確かな愛に包まれます。
人間や動物や地球を負に追いやらないための大切なことをこの神話は教えてくれているのだと思います。今回このような大役をいただき身の引き締まる思いとともに尊い時間をいただき大きな感謝でいっぱいです。自分の中にある懐かしさや誰かを思う大切な気持ちを歌うようにセルキーという海の精に投影できればと思っています。この映画を見に来られたすべてのみなさまがたっぷりと愛の中に包まれることを思って。
本上まなみ コメント
アイルランドは私にとって未知の国。ですが古来から伝わる神話、伝説をもとにしたというこの物語に不思議と懐かしさを感じました。この日本にも「アザラシにょうぼう」のようなお話はたくさんあったはず。昔、夢中になって読んだ記憶があるのです。風の強く吹きつける荒涼とした大地、深く濃い青の海。幾度となく繰り返し口ずさまれる妖精の歌が、少しずつ私のなかにしみ込んでいきました。母親を慕い続ける少年ベンの、その想いの強さに涙がこぼれました。妹のために勇気を振り絞って行動を起こすベン。彼をそっと見守るような気持ちで、演じられたらいいなと思っています。とびっきりの愛おしいひとを想いながら、観てくださいね。
■公開情報
『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』
8月20日(土)より、YEBISU GARDEN CINEMA、8月より大阪シネ・リーブル梅田ほか全国順次公開
監督:トム・ムーア
出演:デヴィッド・ロウル、ブレンダン・グリーソン、リサ・ハニガン
脚本:ウィル・コリンズ
配給:チャイルド・フィルム、ミラクルヴォイス
(c) Cartoon Saloon, Melusine Productions, The Big Farm, Superprod, Norlum
公式サイト:http://songofthesea.jp