Hey! Say! JUMPのライブは“圧巻の没入感”で観る者を夢中にさせるーー『S say』東京ドーム公演レポ

後半戦には壮大なスケールのオーケストラステージで魅了
マイクチェンジを行い、後半戦へ。2026年1月期放送の、伊野尾が松本穂香とW主演を務めるドラマ『50分間の恋人』(テレビ朝日系)の主題歌「ハニカミ」を披露。伊野尾は「私はカミカミになっちゃって」と自虐的なコメントで笑わせた。イントロから心が弾む爽やかなメロディに乗せて、“恋が持つエネルギー”を歌に込めたように、キュートな振り付けで観客を釘付けに。伊野尾と山田がペアになったほか、最後は伊野尾がにっこり笑顔を浮かべて新曲をアピールした。
先ほどまでのわちゃわちゃとしたステージから空気は一変。噴水の音が怪しげに響く会場。『Hey! Say! JUMP DONE TOUR2025‐2026 S say』の大きな見どころのひとつ、Hey! Say! JUMPのコンサート史上初の、指揮者含む総勢32名のオーケストラ“S say Orchestra”とのコラボレーションステージへ。
ステージ上のLEDパネルが開くと、正面には白いパイプオルガンと大階段が。メンバーも、リッチで上品な装飾を施した揃いのロングジャケット姿で登場。高さと奥行きのある圧巻の景色で観客を驚かせた。オーケストラブロックの幕開けは、ゲーム音楽で知られるほか英アカデミー賞の生涯功労賞を受賞した下村陽子が作曲を手掛けた「S say -Sinfonia-」。
重厚なオーケストラの音に合わせてしっかりと響くメンバーの歌声。衣装を着こなした7人の立ち姿の美しさにはじまり、クリアでありながら感情たっぷりに響く歌声、重厚な弦楽器やパイプオルガンの響き、ステージセットを存分に活かした荘厳な世界感ーー生演奏と生パフォーマンスで、過去の楽曲もアレンジによって鮮やかに響き、特別な音楽体験をもたらした。まるで大劇場でミュージカルを観ているかのようなプレミアムな時間だった。

エンディングでは、山田が「皆さん、本日はありがとうございました」と語り、オーケストラメンバーを紹介。続けて「2026年の幕開けをこうしてファンの皆さまと一緒に迎えられるのは本当に嬉しいことだと思っています。期待してください、2026年のHey! Say! JUMP、みんなのことを、もっともっと笑顔にします」「また会える日を楽しみにしています!」と瞳を輝かせながら力強いメッセージを届けた。
本編終了後、すぐさま始まったJUMPコールに応え、最後の最後まで晴れやかな笑顔を浮かべながらファンに手を振るメンバー。伊野尾が「なんだかいい一年になりそうだな~!」とこぼし、山田らも「楽しかった~」と口々に語っていた。
今回もときめきから笑いまで、胸がいっぱいになる豊かな時間を届けたHey! Say! JUMP。アイドルグループとして、キラキラとした王道アイドル路線ではトキメキをもたらし、EDMなどの激しいダンスナンバーは刺激的に、そして重厚なオーケストラとのコラボステージと、ブロックごとにさまざまな表情を見せ、オーディエンスを揺さぶった。
次に何が飛び出すかわからない面白さ、歌とダンスをはじめ、絢爛豪華な衣装や仕掛けが気になるステージセット。照明、音、特効、そしてコンサートのコンセプトやストーリーの解釈の面白さもあり、「何度も観たい!」と好奇心や探求心がくすぐられるのだ。幻想的でありながらも存在感があり、観る者を夢中にさせる没入感と引力はHey! Say! JUMPならでは。
ダンスやフォーメーションの美しさ、メンバーの高く安定した歌唱力と表現力、楽曲やコンセプトの世界観に合わせて空気を一変させるパワー。重厚なオーケストラの演奏に負けることのない堂々とした存在感は、歌とダンス、表現力などのベースがしっかりと根付いている証拠だろう。そこへ1ミリも飽きさせないというほどに練られたストーリー性や演出が重なることで、只ならぬ没入感が生まれる。
火薬の香りや噴水から放たれる涼やかな風なども演出の一部となるようにして響き、ありとあらゆる感覚を刺激。壮大な本格アトラクションというべきか、本当に物語の世界に迷い込んだような濃密な時間だった。
前日に行われたカウントダウンコンサートでも、Hey! Say! JUMPにしか出せない個性を発揮していたのだが、それをより深く堪能できるのが単独コンサートの醍醐味。年齢とキャリアを重ねるごとに輝きを増していく彼らが、これからどんなエンターテインメントを届けていくのか。
彼らの冒険の続きを一緒に、彼らの歌や話をもっと聞きたい、もっと一緒に過ごしたいと思う、これからのHey! Say! JUMPに期待が高まるステージだった。


























