乃木坂46、6期生加入後初の『紅白』で試される現在地 世代交代が形になった2025年の歩みを振り返る
12月31日、乃木坂46が『第76回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)に出場する。『紅白』当日を迎えた今、2025年の乃木坂46を振り返ると、ひと言でいえば世代交代の進行を“成果”として結び直した1年だったのではないだろうか。
11年連続『紅白』出場、リリースでも最高水準の売上を記録
『紅白』出場は2015年の初出場以来11年連続の快挙であり、今もなお国民的歌番組に名を連ね続けていることは、グループが確実に継承されていることを意味している。賀喜遥香も公式ブログで「このステージに立たせていただけることをこれからも繋げていきたいです」と綴っており、先輩たちが築いてきた伝統を、新世代で守り抜いていく決意を示していたのも印象的だった(※1)。
「第76回 NHK紅白歌合戦」で披露させていただく楽曲が決定いたしました✨
乃木坂46は
「Same numbers」を歌唱します🎤大晦日は今年一年の感謝の気持ちを込めてパフォーマンスさせて頂きます!
「第76回NHK紅白歌合戦」は
12月31日(水)19:20~
ぜひご覧ください✨https://t.co/UAG5TtJcD7#NHK紅白… pic.twitter.com/myLRaK4JZj— 乃木坂46 (@nogizaka46) December 19, 2025
初期メンバーが全員卒業した今も、乃木坂46の勢いは鈍っていない。むしろ2025年は、4期生が柱としてグループを支えつつ、5期生が表題曲の中心を担い、さらに6期生も早い段階から大きなステージに立つなど、世代交代が具体的な形で進んだことが可視化された1年だった。
2025年の活動を語る上でまず触れたいのが、リリース楽曲の強さだ。今年はシングルを3作発表し、いずれも「オリコン週間ランキング」で初登場1位を獲得。3月の38thシングル『ネーブルオレンジ』は、5期生の井上和と中西アルノがWセンターを務め、初週約48.4万枚という数字を残し(オリコン調べ/※2)、7月の39thシングル『Same numbers』では賀喜遥香がセンターに立ち、初週約59.5万枚と今年度の女性アーティスト最高水準の売上を記録(オリコン調べ/※3)。さらに11月の40thシングル『ビリヤニ』も初週約55.4万枚と堅調で、節目の40作目を勢いある数字で通過した(オリコン調べ/※4)。パッケージ市場が縮小していると言われる中で、これだけのCD売上の強さを保っているのは、乃木坂46が依然としてシーンの先頭にいることを証明している。
40thシングルは、インドや南アジアで親しまれている料理“ビリヤニ”をタイトルにしたことで話題になったが、曲名の意外性だけでなく、リリース記念として全国のビリヤニ提供店と連動した「ビリのぎキャンペーン」を行うなど、作品を外に広げる仕掛けが用意されていたのも面白い。売上は安定して高水準を保ちながら、6期生のセンター起用や、企画面では新しい打ち出し方を見せ、2025年のリリースは“強さ”と“更新”の両方が印象付けられた1年だったように思う。
ライブの現場もまた、今年の乃木坂46を語る上で欠かせない。夏には恒例の全国ツアー『真夏の全国ツアー2025』を開催し、7都市16公演を完走。3期生から6期生まで、総勢38名が参加したツアーは、新体制の地力を証明する場となっていた。ツアーファイナルは明治神宮野球場4DAYS。ここは乃木坂46にとって毎年の“現在地”が可視化される場所であり、誰がどの曲で中心に立つのか、どんな物語を観客に手渡すのかが、そのままグループの状態を映し出す空間でもある。
3期生加入9周年と重なった日には3期生楽曲「三番目の風」を披露し、時間の積み重ねを祝う瞬間も象徴的だったが、38人が一斉に登場する壮観なオープニングからラストまで、全メンバーが一丸となったパフォーマンスで4日間の大団円を迎えた。新体制となった今もその誇りと伝統はしっかりと受け継がれていることが伝わってきた。























