矢沢永吉・B'zの人気はなぜ衰え知らず? 長期キャリアにおいて東京ドーム公演を実現する揺るぎない魅力
一方のB'zは1988年のデビューから38年目を迎えた。今年も大型イベント出演や他アーティストとの共演を重ね、2月には東京ドームで開催された『ap bank fes '25 at TOKYO DOME~社会と暮らしと音楽と~』に出演し、6月には主催イベント『B'z presents UNITE #02』でTHE YELLOW MONKEYやONE OK ROCKと共演。そして11月12日には約3年ぶり、通算23作目となるニューアルバム『FYOP』をリリースしたばかりだ。
このアルバムには、新曲のほかタイアップ曲が6曲収録されており、すでにテレビドラマやCMなどですでに耳にした人も多いだろう。B'zはこのアルバムを携え、約7年ぶりにドームツアーを開催する。『B'z LIVE-GYM 2025 -FYOP-』は、11月の愛知公演を皮切りに、福岡、東京、大阪を巡る全8公演を予定。松本孝弘(Gt)は今年6月に体調不良のため一時療養し、『B'z presents UNITE #02』への出演を見合わせていた。最終的には、同イベントのアンコールで松本が急遽出演する場面もあったものの、今回のツアーは久しぶりに完全体でのライブが見られる機会となるのではないだろうか。
矢沢とB'z、世代もスタイルも異なる2組だが、両者に共通しているのは、常に挑戦を続け、観客に最高の音楽体験を提供し続けてきた姿勢である。たとえば矢沢は、今夏に音楽フェス『CANNONBALL』への出演やテレビドラマ『最後の鑑定人』(フジテレビ系)への主題歌提供、『NHK MUSIC SPECIAL 矢沢永吉 ヤザワ×イチロー~俺たちの失敗~』(NHK総合)では元野球選手のイチローと対談するなど、メディアを通じてその生き様と信念を幅広い層に発信し続けている。一方のB'zは、稲葉浩志(Vo)が松本の療養中にONE OK ROCKや東京スカパラダイスオーケストラのステージにシークレットゲストとして参加。さらに遡ると、2024年大晦日には『第75回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)にB'zとして初出場し、 連続テレビ小説『おむすび』(NKK総合)主題歌「イルミネーション」や「ultra soul」を披露するなど、大きな話題を呼んだ。
年齢を重ねても色褪せない歌声と演奏とパフォーマンス、揺るがぬ信念をもって音楽に向き合う姿勢、長いキャリアの中で積み上げてきた数々のヒット曲……そのどれもが世代を超えてオーディエンスを熱狂させる。東京ドームという巨大な空間を満杯にできるのは、そうした揺るぎない魅力が根底にあるからにほかならない。日本のロック史に名を刻む2組が見せた、そして見せる東京ドームでのステージは、間違いなく観る者の記憶に残り続けるはずだ。彼らが歩み続ける限り、その不変の輝きはこれからも人々を魅了し続けていくだろう。
※1:https://e.usen.com/news/news-release/6i-believe.html
























