BALLISTIK BOYZ、初のアリーナ公演が生み出す熱狂 エネルギーに溢れた7人が始める“BBZ第二章”

BALLISTIK BOYZ、初のアリーナ公演レポ

 「続いての曲はタイで活動していた時に制作した曲。離れたからこそ気づける大切さ、優しさについて歌った曲です」という砂田の語りで始まったのは「All About U」。途中のサビでは客席にマイクを向ける時間もあり、大切な存在への思いを綴ったラブバラードを、ファンとともに歌い合った。

 そこからバンドの紹介を挟んだ後、BALLISTIK BOYZ第二章の第1弾となる新曲「Stardust Forever」のタイトルが画面に示され、客席が大いに歓喜。キービジュアルの衣装で再登場してきた7人により、新章の幕開けに相応しいポジティブなロックナンバーが爽快に歌われた。曲の終わりには、松井から「この曲のMV、7月4日に公開するので楽しみにしていてください!」と嬉しい告知も。

 ライブはそのままアッパーなメドレーに突入。ラテンのビートで踊らせる「VIVA LA EVOLUCION」から「NU WORLD」、タオルを回して会場全体を盛り上げた「Meant to be feat. F.HERO & BOOM BOOM CASH」など5曲を連続で放つ。最後の「Ding Ding Dong」では得意のアクロバットを含むダンスパートで大いに沸かせた。

 「まだまだ続くんで、体力残しながら一緒に楽しんでいきましょう!」という呼びかけで始まったのは、儚く切ない夏を歌う「WAVIN'」。左右に揺れる一人一人の手が会場全体で一つの大きな波になった後〈この景色忘れない、ずっと〉という奥田の優しい歌声が響いた。「さあさあ、皆さんお待たせ! 皆で歌って踊って盛り上がって行こう!」という日髙の煽りから盛り上がり必至のパーティーチューン「Life Is Party」が始まると、ステージ上段に集まったメンバー達が唐突に小競り合いを開始。喧嘩をしたり叩かれて凹んだりしても最後は皆ミュージカルのような笑顔になる、という平和でユルい寸劇が繰り返され、会場内が笑いと温かい歓声で包まれる時間となった。

 和やかな空気が流れる中で、彼らの定番サマーチューン「SUMMER HYPE」のイントロが鳴ると、ふたたび歓喜の声が上がる。浮き輪ボートやライフジャケットといった夏のレジャーグッズがステージに持ち込まれ、恒例のプレゼントタイムも含めておふざけ満載の一曲を届けた。

 そしてラストは、昨年末にリリースされたシングル曲「SAY IT」。明るくエネルギッシュな歌声とパフォーマンスで、温かい空気の中で本編が終了した。

 そしてアンコールの冒頭では告知解禁として、11月22~23日、今度は東京・TOYOTA ARENA TOKYOで2日間のアリーナ公演を開催するとの発表も。新章を迎えるBALLISTIK BOYZがさらなる挑戦を続け、これまで以上の進化を目指していくことが印象付けられた。

 新たな知らせを祝福する拍手が鳴る中、ライブはアンコールへ。LDHのブランド・24karatsのロゴがスクリーンに映し出され、同時に気迫のこもったイントロが鳴り始めると、フロアは一気に高揚した。

 「アンコール、まだまだブチ上がれるか!」と海沼の声が轟き、黒いジャージで揃えたメンバーによる「24karats STAY GOLD」の熱唱で、会場の熱量はふたたび最高潮に。そして極めつけのライブ定番曲「PASION」では、昨年の日本武道館公演で話題となったエンドレス展開へ突入。ラテンのビートに合わせて激しくジャンプを煽り盛り上げるこの曲のサビを、演奏が終わる度に「誰か飛んでないんじゃない? 後ろの方」「皆飛ぶまで帰れないよ」「まだまだいけるよね?」とさらに煽って再開させ、終わりが見えなくなるほど繰り返すという所業だ。一部ファンの間で“無限パシオン”とも呼ばれたこの展開はこの日、武道館公演の回数を越えたその先までループ。ある意味で“IMPACT”というタイトルを最も象徴したのは、このアンコールの時間であったかもしれない。音源の3倍以上の尺に至りながらも曲を締め括った後は「皆お水飲んでね!」「整骨院予約しな」「足、冷やした方がいいよ」と、メンバー達からファンを労っていた。

 ラストナンバーを控えたMCでは、メンバーから思い思いの言葉と今後への所感が語られた。キッズダンサーとしてEXILEのライブのステージで見た景色を振り返り「この景色を単独公演で見られるなんて想像もしてなかった。感動と、それからもっともっと頑張りたいなという気持ちです」と意気込んだ。海沼は「大好きなダンスと歌とラップで大好きなメンバーと、大好きな皆さんと一緒にこの場を楽しむ機会が6年間も続くって、本当に当たり前のことじゃない。この景色を見れたことを本当に幸せに思っていました。ここからもっと素敵な景色を見れることを願ってこの7人と、8人目の皆さんと一緒に頑張っていきたい」と語る。日髙は「ライブをする度に僕たちは必ず前回を越えるようなライブをすることを約束します」と宣言。今日を楽しみにしながら毎日練習してきたという松井は「僕達の第一章を支えて下さり、ありがとうございました。第二章ももっと皆さんのこと楽しませられるよう、皆さんのことを思って色々な活動をしていきたいと思っていますので、これからも応援よろしくお願いします」と呼びかけていた。

 最後は最年長者として、改めて日髙が締め括る。「時間がかかっても着実に一歩ずつ進んで、夢や目標を叶えていければ、それでいいんだと思います。今このアリーナのステージに立っている姿もそうですし、この活動を通して“諦めなければ、夢を叶えていけるんだよ”と証明していきたい。そして何よりこの人生で自分達らしく、皆さんと一緒に楽しみながら、全力で夢を叶えていきたい。絶対に後悔させないので、僕達についてきてくれますか?」という問いかけには、大きな歓声が送られていた。

 ラストは「このライブの終わりではなく、第二章の始まりの楽曲として、皆さん一つになって過ごしたい」と、再び最新曲の「Stardust Forever」を披露。7人でステージを端から端まで駆け回り、ファンに笑顔で手を振り続け、無事大盛況となった初日公演が終了した。

 BALLISTIK BOYZはこの2日間のアリーナライブを皮切りとして、初のアジアツアー『BALLISTIK BOYZ LIVE TOUR 2025 "IMPACT" ~ASIA~』で日本各地とバンコク、台北を周る。

 なお、このアジアツアーについては「初めてのアジアツアーで、初めて単独ライブができる国もある。僕達が結成当初から掲げてきた“世界進出”に一歩近づいてるんじゃないかとも思うので、改めてフレッシュに何でも挑戦していきながら、僕達の可能性を世界中に届けていきたい」と海沼が、そして「日本にいる皆さんが海外に来てくださったり、海外の方が日本に来てくださることもあると思う。国内と海外関係なく皆さんが一つになれる、素敵なアジアツアーになればいいなと思っています」と奥田が語っている。また、これら各公演について日高は「“IMPACT”という同じタイトルですが、その時の自分達が表現したいものによって、内容は変わってくると思います。これがベストだと思って神戸のライブに臨ませてもらうんですけど、11月にはまた確実にこのライブを越えるようなライブを作り上げてると思うので、進化を期待してもらえたら」と期待感を抱かせていた。

 たゆまず前進続けるBALLISTIK BOYZによる計り知れない新章が今、ここから始まる。

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