JO1のソロ楽曲群が続々バイラルチャートイン 川尻蓮、大平祥生……グループから拡張する個人の表現の幅

Viral Chart Focus

 Spotifyの「Daily Viral Songs(Japan)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top Songs」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたランキング。同チャートの6月11日付のTOP10は以下の通り(※1)。

1位:REN「DAYBREAK」
2位:HOKUTO「オパッキャマラド!」
3位:SHOSEI「Melak」
4位:闻人听書_「一笑江湖 - DJ弹鼓版」
5位:SXYGX × Scythermane「BRR BRR PATAPIM FUNK」
6位:中島健人「JUST KENTY☆」
7位:RUKI「ひまわり」
8位:Iam Tongi, Kamehameha Schools Children's Chorus, Disney「Hawaiian Roller Coaster Ride」
9位:中島健人「碧暦」
10位:KEIGO「BANANA」

 前週のチャートではSixTONESが3曲をランクインさせるなど、ボーイズグループ単位での強さが印象的だったが、今週はそのなかでも個人単位の動きにスポットライトが当たっている。特に目を引くのは、JO1のメンバーたちによるソロ楽曲群である。1位にREN(川尻蓮)の「DAYBREAK」、3位にSHOSEI(大平祥生)の「Melak」、7位にRUKI(白岩瑠姫)の「ひまわり」、10位にKEIGO(佐藤景瑚)の「BANANA」がランクインし、まさに“JO1ソロ旋風”とでも言うべき構図が立ち上がった。これらは、JO1が展開してきたセルフプロデュース企画「PLANJ」から生まれた楽曲たちである。メンバーが自らの感性と表現をもって制作し、映像と共に発表してきた一連の作品群が音源配信のタイミングでバイラルチャートに入り込む形になった。グループ活動で見せてきた姿とは一味違う、ソロアーティストとしてのJO1メンバーたちの姿がここにある。

[𝐏𝐋𝐀𝐍𝐉] ORIGINAL:'DAYBREAK' – REN

 1位のREN「DAYBREAK」は、その象徴とも言える楽曲だ。川尻自身が作詞・作曲・プロデュースまでを手がけたこの曲は、夜明けをモチーフにした壮大なスケール感と力強さが印象的なダンスナンバーである。音の設計もビジュアルも緻密に構築されており、まるで新たな一日を切り拓く決意そのものが音楽として結晶したような感覚を覚える。これまでグループのなかでパフォーマンスリーダーとしての存在感を放ってきた彼が、音楽の核心にまで踏み込んだ創作を行ったことは、JO1という枠を越えて一人の表現者としての自立を印象づける。

[𝐏𝐋𝐀𝐍𝐉] ORIGINAL:'Melak' – SHOSEI

 3位は、大平の「Melak」。このタイトルは彼自身が考案した造語で「あなたと過ごすこの日、この瞬間。些細なことでさえすべてが大切で宝物」を意味する思いが込められている。楽曲はラブソングの王道でありながらも、柔らかくきらめくような音作りと、どこか無垢な語り口によって大平の人柄と繊細な感性が際立つ作品となっている。日常に寄り添うメッセージと心地よい旋律は、ファン層を超えて広く共感を集めている要因だろう。

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