JO1のソロ楽曲群が続々バイラルチャートイン 川尻蓮、大平祥生……グループから拡張する個人の表現の幅
7位の白岩による「ひまわり」は、バンドサウンドと直情的な歌声が響くロックナンバーである。YouTubeで公開されている映像でも映し出されるギターをかき鳴らしながら歌う白岩の姿には、デビュー以前から音楽と真摯に向き合ってきた歩みが滲む。これまでのJO1のパブリックイメージとは異なるロックな側面を提示しながらも、どこか誠実で真っすぐな印象を残すのは、彼が根源的に持つまっすぐさゆえだろう。ひまわりという花の象徴性とエモーショナルな音像が見事に溶け合っている。
そして、10位には佐藤の「BANANA」が再浮上した。この楽曲はソロ楽曲の配信リリース第一弾として一足早く配信されるとバイラルチャートを席巻し、一時は1位を獲得した話題作である。中毒性のあるビートとキャッチーなリリック、遊び心のある構成で多くのリスナーの耳をとらえた。タイトルの「BANANA」をはじめ、ユーモラスなワードセンスが全体を包み込みながら、裏にはしっかりとした音楽的素養と構成力が感じられる。佐藤らしい自由奔放さと真面目さのバランスが絶妙で、聴けば聴くほどクセになる。
これら4曲が示しているのは、JO1メンバーそれぞれが持つ確かなアーティスト性である。グループとしての統一されたカラーに加え、個人の表現領域がここまで豊かに拡張されていることは、J-POPシーン全体においても稀有な現象だ。各メンバーが自らのルーツや嗜好を作品に反映し、創作と実演を一体化させた音楽を届けている。その結果が今週のSpotifyバイラルチャートという形で明確に現れている。他のメンバーもソロ楽曲がYouTube上では公開されており、これからも「PLANJ」プロジェクトがもたらす新たな波はしばらく続きそうだ。
※1:https://charts.spotify.com/charts/view/viral-jp-daily/2025-06-11

























