香取慎吾が築いた「しんごちん」というキャラクターと関係性 さまざまな自分を作り上げる意味

 香取慎吾のYouTubeチャンネルが、新たな展開を迎えている。4月11日に更新した動画「帰ってきたぜ!YouTube!!香取慎吾から重大発表!?【Hoodies】」で約4カ月ぶりにYouTubeへとカムバックした香取。ドラマや映画の撮影で、しばらくYouTubeから離れていたからこそいろいろと考えたという話になると、「SHINGO KATORI」というチャンネル名を「SHINGO channel」へと変更しようと思っていたことが明かされた。

【料理】しんごちんの本気!リアル3分で作るプロも唸る絶品ミートソースパスタ!【香取慎吾】

 しかし、話を進めていくにつれて「世紀の大発表だったけど、今日はこのままにして(笑)」と、まさかの保留に。「観てくれてるみんなに聞いてみようか、意見を。それもYouTubeじゃん? フレキシブルにさ。『とりあえず、どう思う?』ってのをさ! あははは!」と自分でも驚きの展開になったことを笑い飛ばしていた。

 そして「決めきれなかった慎吾ちゃん、珍しいのよ。他の仕事はもっと的確にやってきたんだけど、YouTubeだし、(自分だけでは)決めきれないって感じで。どう思うのかをちょっとコメントで見てみたい。で、その後は募集するのか、自分の中でいくつか考えて」「みなさんに投票してもらうのか、はたまた『SHINGO KATORI』のままでいくのか(笑)」と、視聴者参加型で今後の展開を考えていくこととなった。

 それから約2カ月が経過した6月6日。この日に公開された動画「【料理】しんごちんの本気!リアル3分で作るプロも唸る絶品ミートソースパスタ!」では、なんと「(チャンネル名変更の)答えは全然出ていないんですけど、それを考えるくらいにしんごちんを卒業しようかと密かに思っていた」と、またもや驚きの発言が飛び出す。

 「しんごちん」とは、トップYouTuberを目指す少年のキャラクターだ。黄色い帽子に白いTシャツ、短パンの装いで頬を赤く染めた姿は、まさにコントさながらの出で立ち。初登場は2020年6月26日更新の動画「Cinema mode 【しんごちゃんねる始動】ビリビリペンでしんごちん悶絶…!?」だった。香取のYouTubeチャンネルにおいて、いわゆる「YouTuberらしい」企画を担当してきた。なかでも、YOASOBIの「夜に駆ける」や瑛人「香水」の歌ってみた動画は、600万回視聴を突破している、本チャンネル内でも人気上位の動画である。

夜に駆ける/YOASOBI 歌ってみた!しんごちん【香取慎吾】

 その後、NHKの教育バラエティ番組『ワルイコあつまれ』の「子ども記者会見」のコーナーにも「しんごちん」は登場。多くの子ども記者たちに混ざって、“大人の視聴者”や“香取慎吾本人”の視点を投影したような絶妙なバランス感覚を持ちあわせた質問をゲストに問う唯一無二の存在感だった。

 TVとYouTube、大人と子ども、そして香取慎吾とWebコンテンツ……「しんごちん」とは、そうした異なるものが接触した時に、衝撃を和らげていくクッションのような役を担っていたように思う。気がつけば、この香取のYouTubeチャンネルも登録者数55万人を突破。そして、3月に『ワルイコあつまれ』も終了したこのタイミングで、「しんごちん」がその役目を果たしたと香取が考えたのも納得だ。

 とはいえ、この「しんごちん」卒業発言にスタッフからはバツのポーズが飛び出し、コメント欄には視聴者からも「続けてほしい」「卒業はヤダ」との書き込みも。そんなリアクションを受けて香取はX(旧Twitter)に「安心してください おしまいにはしないから  でも考えたりもしたって事をYouTubeらしくぽろっと言っちゃったりしただけだよ」(※1)とポストして安心させていた。

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