浜野はるきが体現する進化系J-POP “かわいい”と“かっこいい”が同居するハイブリッドな新鮮さ

浜野はるき、全国ツアー最終公演レポ

 本編が終わると、アンコールでは突如ゴリゴリのメタル仕様で「NINNIN」が披露された。この、キュートネスのなかに潜むクールネスのバランスが絶妙だ。浜野はるきのライブは、いわば「かわいい:かっこいい」が7:3くらいの配分で構成されたハイブリッドなもの。歌詞も恋愛のリアリティを生っぽく掘り下げた表現が多く、そのあたりが、令和版の進化系J-POPと言える。

 本人の口から、アンコールで演奏された「NINNIN」のメタルバージョン(Hyper Band ver.)に加え、「DJ §arina Remix」もリリースされることが発表されると、歓声が沸いた。ちなみに、博多弁のMCも彼女の人懐っこいキャラクターを伝える重要な要素。「いつもバックDJしてくれてる§arina、今日観にきとっちゃんね?」といった口調で、会場を和ませていた。

 浜野はるきのライブは、音源をバンドサウンドでアップデートさせた、かわいさとかっこよさが同居する、とても見どころの多い内容だった。この日はツアーの追加公演も発表されたが、より大きい会場で、次はどんなステージを見せてくれるのか楽しみだ。

 バンドメンバーとのチームワークが高まり、充実したヴァイブスがみなぎっていただけに、これからますます素晴らしいグルーヴを聴かせてくれるはず。本人が語っていた「“浜野はるき”というジャンル」がどのように進化していくのか、期待に胸を膨らませた夜だった。

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