HANA、IS:SUE、MYERA、ME:I……群雄割拠のガールズグループシーン、独自のコンセプトを確立できるのは?
そうしたトレンドも踏まえながら、改めて国内のガールズグループをつぶさに見ていくと、4月17日にデビュー1周年を迎えた11人組ガールズグループのME:Iは、それとは一線を画したコンセプトが際立っているように思える。彼女たちはデビュー以来、一貫してポップさとキュートさ、洗練された魅力、スキルの高さを兼ね備えた楽曲をリリースしてきた。
デビューシングルのタイトル曲「Click」に衝撃を受けたファンも多かったのではないだろうか。〈Click〉というフレーズが繰り返されるサビはキャッチーで、中毒性の高い同楽曲。透明感のあるキュートさを放ちながらも、それでいてどこかクールで、都会的な魅力も持っている一曲である。だが、その要素は難解ではなく、非常に明快かつポップな楽曲だ。AYANEやTSUZUMIの圧倒的な歌唱力を堪能できるのはもちろん、MIUやRAN、SUZUのダンスの実力、KEIKOやRINONのラップ、MOMONAのカリスマ性など、各メンバーのスキルの高さも存分に味わい、楽しめる作品だった。
3月17日にMVが公開された新曲「MUSE」も、そうしたコンセプトを踏襲し、さらに磨き上げたような一曲に仕上がっている。この1年でより一層スキルが向上したメンバーの歌声やラップがサウンドに乗ることで、耳に残る強いインパクトが生まれる。MVでは、様々なファッションを通じてメンバーのキュートさや美しさなど、それぞれの魅力が引き出されている一方で、モノクロのシーンではダンスブレイクも展開されており、目が釘付けになる圧巻のパフォーマンスが繰り広げられる。
このように、独自のコンセプトを追求しながら、多くのファンを魅了しているME:I。彼女たちは、国内ガールズグループシーンの多様性をさらに広げることに一役買っている存在だと言える。SNSなどを見ていると、ME:Iのコンセプトや楽曲は、グループのファンはもちろん、音楽ファンにも広く受け入れられ、評価されつつあるようである。こうしたコンセプトを続けていくことで、今後、ME:Iのグループ名に込められた「新しい日本の世代を代表する“未来のアイドル”」というコンセプトの通り、日本のガールズグループの全く新しいロールモデルを築き上げていくことができるのではないだろうか。

























