Little Glee Monster、ロックな新曲でも響かせる“らしさ” 「脱・優等生」で知る新しい自分たち

Little Glee Monsterが、シングル『夢じゃないならなんなのさ』をリリースした。TVアニメ『ロックは淑女の嗜みでして』エンディングテーマに起用されている表題曲は、彼女たちにとっては珍しいロックテイストなものに。しかし、そんな新機軸の一曲でもこれまで美しいハーモニーを届けてきた“リトグリらしさ”は健在。どんな楽曲だとしても変わらず歌声で勝負しつつ、10周年を迎えたからこそ出せる“新しいリトグリ”を見せている。どんどん進化していくLittle Glee Monsterに、新曲の話はもちろん、『MLB東京シリーズ』での国歌斉唱から開催中の全国ツアー中の話まで、じっくり話を聞いた。(編集部)
「思いがけない瞬間に夢って叶うんだなと実感」

──まずは、3月19日に東京ドームで開催された『MLB東京シリーズ』第2戦での日米両国歌斉唱について聞かせてください。
かれん:最初に知らされたときは、もちろん光栄なことだなと思いましたし、と同時に私たちの間で「すごい!」と驚いたことがあって。私たちのラジオ番組(JFN系FM『Little Glee Monster「Join Us!」』)でちょっと前、「出会い」をテーマに「誰にお会いしたいか」とか「誰を番組にお呼びしたいか」という話をしたときに、ミカが「大谷翔平さん!」って言ったんですけど、そのときは「いやいや〜、それは難しいよ!」って笑っていたんですけど、まさか大谷さんが出ているの試合で私たちが国歌斉唱するという、違う形ですけど実現することになって。6人の間で「夢が叶ったね!」と、大喜びしました。
ミカ:みんなも大谷さんのことを大好きだと思いますし、私も密かに素敵だなと思っていたので、ラジオで言ってみたんですけど、こうしてお仕事でお会いすることができて、しかも6人みんなで東京ドームに立てるというすごく貴重な経験になりました。なんでも口に出しておくものですね(笑)。
──まさに言霊ですね。にしても東京ドームという大舞台で行われる、世界中が注目する試合で国歌斉唱をするなんて、ものすごいチャンスを得られましたよね。
かれん:そうですね。そんな試合の国歌斉唱をリトグリに任せていただけることが光栄すぎて、「本当に私たちでよかったんだろうか、私たちでいいのかな?」と不安になることもあったんですけど、せっかく任せてもらったんだから「リトグリに頼んでよかった」と思ってもらえるようなパフォーマンスをしようねとみんなで話し合って、本番に向けて一生懸命練習しました。
アサヒ:東京ドームというと昔、『東京ドームで「My Best Friend」を歌ってみた』動画を撮ったことがあったのでそのときのことも思い出しましたし、あれ以来だったこともあって「ここは絶対に爪痕を残さなくちゃ」と気合いが入ったのもありましたし。なにより、ちょうど全国ツアーのリハーサル期間中でもあったので、いい熱量で本番に臨めたかなと思います。
結海:私はこの6人で東京ドームに立ちたいとずっと思っていましたし、ちょっと前にひとりで国歌斉唱をする機会があったときに「次は絶対に6人で歌いたい」とも思っていたので、そのどちらもがこんなに早く実現できたことが本当に嬉しくて。これを経験できたことによって、次は東京ドームでリトグリのワンマンライブをしたいという新しい夢も生まれたので、すごくかけがえのない1日になりました。
miyou:会場で歌い終わったあとも、海外の方からも「よかったよ!」とたくさん英語で声をかけていただいて、嘘偽りなく本当にいいと思っていただけたんだなというのも伝わりました。ただ、今回はあくまで野球の試合を観に来た方が中心で、私たちの歌を聴きにきたわけではなかったので、このチャンスをきっかけに日本だけではなく世界中から「もっとリトグリの歌を聴いてみたい」と思ってもらえて、私たちのライブに足を運んでもらえるようになったら嬉しいです。
MAYU:私は思いがけない瞬間に夢って叶うんだなと実感しました。リトグリってもともと、日本だけじゃなくて世界中に歌を届けることを結成当時から大きな目標として掲げてきましたけど、あの日は目標のひとつが叶った瞬間でもありましたし、あの日を迎えられたのはどんな場面でも自分たちが諦めずに、その道を信じて進み続けることができたからだと思っているので、まさにこの今回のシングルにもつながるんですけど、夢を持ち続けることだけは諦めたくないなって改めて実感しました。
──諦めさえしなければ、いつかチャンスはが巡ってくる可能性があるわけですしね。
MAYU:綺麗事に聞こえるかもしれないですけど、きっとひとつの人生として見たときに、今すぐじゃなくても絶対にいつかつながる日が来るんだっていうことを自分たち自身で実感できたので、ファンの皆さんにも伝えていきたいなと思います。
10周年の節目を経て巡ってくるチャンス
──また、リトグリは4月25日には国立競技場での『明治安田J1リーグ第12節 FC東京vsガンバ大阪』にて、スペシャルライブも実施。「For Decades」がJリーグの2025シーズンの応援ソングに選ばれた縁もあって、実現したわけですよね。
かれん:そうですね。普段リトグリを聴いていない人たちに私たちの歌を届けられるチャンスを立て続けにいただけていることを考えると、今のこの状況ってすごく恵まれているなと思います。Jリーグファンの方からも「普段リトグリは聴いてなかったけど、『For Decades』は大好きです」と言っていただけることが多いですし、試合当日も皆さん温かく迎えてくださって。中には一緒に歌ってくださる方もいらして。試合後も「リトグリ、歌上手だった!」とか「いい曲だった」とか、SNSにたくさん好意的な声を寄せてくださったので、やれてすごく嬉しかったですね。
ミカ:ちょうど試合が始まる前に歌ったので、すぐ近くで選手の皆さんがウォーミングアップしていらっしゃったんですね。きっと試合開始前で緊張もしていたでしょうし、客席のサポーターの皆さんも緊張していたと思うので、それを私たちが少しでも和らげたいという気持ちを歌に込めて、ステージから伝えることができたんじゃないかなと思います。
──10周年という大きな節目を経て、グループとしては2周目に突入した感もありますが、このように大きなチャンスが立て続けに巡ってきたりと、今のリトグリってすごく順調でいい状況にあるように映ります。
かれん:MLBやJリーグもそうですけど、それこそアルバム『Ambitious』収録の新曲も6曲中5曲にタイアップをいただいたりと、すごくいろんな機会に恵まれているなと最近特に感じています。

──これまではテレビ番組に出演したり、ライブやイベントを通して地道に音楽を届けていくことに注力していましたが、その努力が実を結び始めているという捉え方もできるのかなと。ここ最近の活動の成果も、もしかしたら半年後とか時間が経ってからより実感する機会が得られるかもしれませんね。
かれん:そうだといいなあ。そうなるよう、これからも気を引き締めて頑張っていきたいです。
──先ほど話題に上がったアルバム『Ambitious』が3月下旬に発売され、現在は4月から始まった全国ツアー『Little Glee Monster Live Tour 2025 "Ambitious"』の最中ですが、早くもニューシングル『夢じゃないならなんなのさ』がリリースされます。ものすごいリリースペースですね。
アサヒ:こんなに早いの、初めてじゃない?
かれん:ね。ファンのみんなも驚いているんじゃないかな。
MAYU:確かに。アルバムで新曲をたくさん聴けたと思ったら、もう新曲が届けられるし。
結海:「For Decades」、「Run」、「夢じゃないならなんなのさ」の、MVを制作するスパンもめっちゃ短かったよね。


















