Mrs. GREEN APPLE、米津玄師、Vaundy、WurtS……“意外な人物”の登場が世界観を作り出すMV

 昨年11月に公開されたMrs. GREEN APPLE「ビターバカンス」のMVに出演しているのが、同曲が主題歌となった映画『聖☆おにいさん THE MOVIE~ホーリーメンVS悪魔軍団~』でW主演を務めている松山ケンイチと染谷だ。

Mrs. GREEN APPLE「ビターバカンス」Official Music Video

 しかし、2人は意外な形での出演。スーツ姿のバンドメンバーや役者たちが忙しない毎日を演出するなか、松山と染谷はそれぞれ太陽と月に扮し、全員をあたたかく見守っているのだ。気づけばくすっと笑ってしまうカメオ出演。そんな遊び心のある演出も、〈息が詰まるような日々が続いたら/ちょっぴり休めばいい〉と聴き手の気持ちを軽くさせる楽曲と絶妙にマッチしている。

 米津玄師の「BOW AND ARROW」のMVには、フィギュアスケーターの羽生結弦が出演。対談動画(※4)のなかで「僕からしたらもう、神です」(羽生)、「それはこっちのセリフです」(米津)と互いに言い合うなど、第一線で活躍する2人の貴重なコラボが実現している。

米津玄師 Kenshi Yonezu - BOW AND ARROW

 「BOW AND ARROW」はフィギュアスケートを題材としたアニメ『メダリスト』(テレビ朝日系)のオープニング主題歌で、疾走感のある曲調からも、スケート選手が颯爽とパフォーマンスを繰り広げる姿が想起される。楽曲の再生時間は2分56秒で、フィギュアスケートで言えばショートプログラムの尺と近い。対談動画では、「(矢が)放たれた後、リンクにポツンといる選手が立ち上がっていく、跳び上がっていくみたいな連想から最初のポーズはある」などと、MVでのパフォーマンスは、羽生が曲のイメージにあわせて振り付けをしたことが明かされている。しなやかに美しく氷上を舞う羽生の姿が、この曲の物語を最大限に引き立てているのだ。

 こうした“意外な人物”の登場によって、その世界観を深めるMVたち。今後どんなコラボが生まれるか、期待したい。

※1:https://post.tv-asahi.co.jp/post-449503/
※2:https://www.youtube.com/watch?v=x4aWXNWPrtY
※3:https://www.universal-music.co.jp/wurts/news/2025-04-24/
※4:https://www.youtube.com/watch?v=AHkxjS-mtBo

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