香取慎吾、2026年は怒涛のスタートダッシュ 「一笑懸命、テキトーに」――変わらぬスタイルで届ける挑戦の予感

 香取慎吾が、2026年のスタートダッシュを華麗に決めている。1月1日には自身の公式YouTubeチャンネルに動画をアップ。6月13日に投稿したゲーム実況動画以来、およそ200日ぶりの新動画だ。

【謹賀新年】新年あけましておめでとうございます!香取慎吾から新年のご挨拶。

 「お久しぶりYouTube! 今年は午年。走りまくってやりたいなと」と勢いのある抱負を語りながら、「なんでこんなにやらなかったのか? そこの謎にも迫っていきたいと思います」という気になるフレーズも放たれる。そんな香取の威勢のいいトークに「……ダメ」というスタッフの言葉が漏れるのだが、「ダメじゃないですよ。喋りますよ。おかしいじゃん!」と遮っていく姿にも活力がみなぎっていた。

 2025年、香取は大忙しだった。初ソロ全国ツアー『SHINGO KATORI 1st LIVE TOUR Circus Funk 2025』を巡り、その様子を収めたDVD/Blu-ray化が進行中で、香取自身がスタジオにこもって編集にも携わっていることが語られた。そのほかにも、バレーボールの始球式を務めたり、歌番組に出演したり、もちろんレギュラー番組への出演もあり……と、忙しい日々を過ごしていた。だからこそ、YouTube更新が滞っているのも仕方ない、と多くのファンも察していたところ。だが、本人の口から「いろいろあった」なんて意味深な言葉が発せられれば、それはもちろん今後の更新にも目が離せなくなってしまう。実に香取らしい、バラエティ色の強い復活動画となった。

 そう、香取はいつだってこんなふうに多くの人の心を惹きつけてやまない言動を繰り広げてきた。1月4日放送の『三ツ星☆MAP』(テレビ東京系)は、そんな香取のこれまでの歩みをしみじみと感じさせる時間となった。同番組のコンセプトは、メジャーな観光地と比べてまだまだ知られていない魅力を秘めた町の覆面調査旅。香取とともに、見取り図の盛山晋太郎、松村沙友理の3人が、メガネ型のカメラと手持ちのスマートフォンだけを持ってロケを行うという企画で、スタッフは離れた場所から撮影を行い、3人に近づかないため、町の人々の素のリアクションが見られるというのも、大きな特徴だった。

 今回向かったのは、栃木県の高根沢町。日光東照宮にほど近い立地でありながら、県民すらもその魅力に気づいていないことから、白羽の矢が立った町だ。事前の取材交渉もなく、いきなり町に放り出される形でスタートしたロケ撮影に、香取はドッキリを疑ったという感想すら抱く。しかし、香取が町を歩けばすぐに「あれ? 慎吾ちゃんだ」と声をかけられる。その視線に、ほかならぬ香取自身がいち早く気づく様子も見て取れた。「こんにちは!」と近づいていき、自然な流れで握手を交わす。「なんで来たの?」と気軽に話しかけずにはいられないのは、香取が長年かけて築き上げてきた親しみやすさゆえだ。

 車で移動中に話されたプライベートトークでは、“外食”といえばホテル、Uber Eatsで頼むものといえば最高級ステーキハウス「ウルフギャング」の名前が飛び出すなど、「さすがスター」と言わずにはいられないエピソードばかり。そんな多くの人が抱く「テレビのなかの国民的スター」というイメージと、「こんなところに?」という場所に突然現れても不思議ではないフレンドリーな存在感が共存しているのは、まさに香取慎吾にしか成し得ないものだ。

 立ち寄った先々でも、人々に囲まれる香取。「慎吾ちゃんが小学生くらいのときに会ったことがある」と男性店員との昔話に花が咲いたかと思えば、13歳の少年から香取が主演したドラマ『西遊記』(フジテレビ系)を「DVDで観てます」と声をかけられる場面も。あまりにも自然に会話を交わすからこそ、シニア層にはすぐに香取だと気づかれないこともあったほどだ。それでも、「香取慎吾」という名前を知らない人などいない。

 「私、大好きなの。おばあちゃんが連れてきてくれたのかな。亡くなったんです、母が」と瞳をうるませる女性には、「おばあちゃんに会いたかった。でも、おばあちゃんが会わせてくれたのかも」とすぐさま言葉が出る。「ありがとう、ありがとう、ありがとう」と言葉を重ねながら、女性の手を取る香取。そして「がんばりましょう」と言葉を添えると、BGMにSMAPの「がんばりましょう」が流れたのも印象的だった。

 今回のオンエアでは、「俺たちに明日はある」「青いイナズマ」「KANSHAして」「がんばりましょう」「ダイナマイト」「夜空ノムコウ」「セロリ」「SHAKE」など、SMAPの楽曲がたっぷり使用されたのも胸を熱くさせるものがあった。解散して10年という月日が経っても、決して色褪せない名曲たちが私たちの心に流れ続けていること。そして、香取が町に出れば、そんな楽曲が彩りを添える人間ドラマが生まれるということに気づかされる。だからこそ、香取慎吾はロケバラエティがよく似合うのだ。

 「一笑懸命、テキトーに」とは、ロケ中に香取が語ったモットーである。「そのくらいじゃないと息詰まっちゃうから」と話していたスタンスが、1月10日にスタートした新レギュラー番組『しんごの芽』(読売テレビ)でも垣間見えた。実は、12月末に行われた初回収録で、マンスリーMCの令和ロマン・くるまが、まさかの寝坊により1時間半もの大遅刻をしてしまったというのだ。

 くるまは、その日の裏話をPodcast番組『令和ロマンのご様子』で明かしていた。収録後に香取のもとへ謝りに行ったというくるま。「何歳?」と問われ「31歳です」と答えたところ、香取は「31はね、起きられないよ。僕それくらいの年のときね、『いいとも!』(『森田一義アワー 笑っていいとも!』/フジテレビ系)を58分遅刻したことあるよ」と語り、重くなりかねない空気を笑いを交えたフォローで軽やかに受け止めたというのだ。

 みんな、一生懸命にやっている。ましてや、安定とはかけ離れた世界である芸能界なら、なおさら爪痕を残そうと誰もが必死にやっている。だからこそ、真面目に取り組むだけでは、笑えるものも笑えなくなってしまう瞬間があるのだろう。失敗して反省した人を笑わせる余裕を持つこと。「ダメだと思ったらすぐ変えていこう」――そう番組が始まる前の映像でも話していた言葉が、印象的に響いた。

 自らは“パーフェクトビジネスアイドル”を名乗って律しながらも、周囲の人には寛容。そんな香取のスタンスが、バラエティを通じて私たち視聴者の心にもやさしい種を蒔いてくれているようだ。その種が芽吹いた先に「こんなこともやってみたい」という意欲を後押しし、また誰かと「がんばりましょう」と立ち上がれる世界が広がっていくように思う。

 2026年、香取の快進撃はさらに続く。1月17日には『ふたりフェス~香取慎吾×山本耕史』(NHK BS)が放送される。2004年放送の大河ドラマ『新選組!』(NHK総合)以来、舞台やドラマ、そして香取のYouTubeなどでも共演を続けてきたふたり。プライベートでも親交は深いが、ふたりだけのライブ&トークショーは今回が初となる。どんな展開が待っているのか、胸が高鳴るばかりだ。

 今年の香取は、これまで積み上げてきたものをより一層大切にしながら、さらにチャレンジングに動いていく予感がする。町に溶け込み、笑いを生み、誰かの背中をそっと押す。その積み重ねが、また次の物語を呼び寄せる。まだ明かされていない挑戦の数々も含めて、香取慎吾の“今”からますます目が離せない。

稲垣吾郎&草彅剛&香取慎吾、あえて地下へと潜っていく選択肢 『ななにー』100回目放送で証明するスターの力

稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾の3人による番組『ななにー 地下ABEMA』(ABEMA)が、12月28日の放送で100回という節目を…

香取慎吾と天海祐希の“因縁”とは――三谷幸喜の新作ミュージカルでの共演に至る、笑いと共鳴の歴史

香取慎吾と天海祐希が、三谷幸喜の新作ミュージカルで共演。数十年にわたる両者の“因縁”と共鳴するふたりについて紹介する。

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる