Mrs. GREEN APPLE、米津玄師、Vaundy、WurtS……“意外な人物”の登場が世界観を作り出すMV

 Vaundyの楽曲「僕にはどうしてわかるんだろう」のMVが5月6日に公開。Vaundy自身が監督を務め、俳優の佐藤健が出演している。

僕にはどうしてわかるんだろう(テレビ朝日系木曜ドラマ『PJ ~航空救難団~』主題歌) / Vaundy:MUSIC VIDEO

 MVは、まぶしく光る何かを見つめる佐藤が最初にクローズアップされ、彼が虚ろな表情で駅のホームに立つシーンへと切り替わる。〈挫折の日々は色づくため/全部モノクロ〉の歌詞になぞらえてか、映像は白黒だ。改札に向かった彼の体が宙に浮いたかと思うと、続いて走り去っていくもう1人の自分が目の前に現れる。それを追いかけていったあと、最後に映像に色がついて冒頭のシーンに戻る、というのがMVのストーリーだ。Vaundyが楽曲に込めたという「1人の人間の自問自答や葛藤する想い」(※1)が視覚的に表現されているように思う。

 振り返ると、「怪獣の花唄」の鈴鹿央士、「踊り子」の小松菜奈、「タイムパラドックス」の染谷将太といったように、VaundyのMVには過去にもさまざまな俳優が出演してきた。佐藤も今回のMV撮影に際して「まるでSF映画を撮っているような感覚」(※2)とコメントを寄せているが、その言葉通り、VaundyがMVも1つの作品として楽しんでもらえるように制作してきたことが窺える。

 ほかにも似た例として、直近ではWurtSの新曲「BEAT」のMVで藤吉夏鈴(櫻坂46)が主演を務めた。こうした予想外のキャスティングも、注目を集めた理由の一つに挙げられるだろう。

WurtS - BEAT (Music Video)【日本テレビ系水曜ドラマ「恋は闇」主題歌】

 「葛藤の中で本当の自分を追い求めて欲しいというメッセージを込めて制作しました」(※3)とWurtSが語っている「BEAT」。MVは藤吉の繊細な演技と、葛藤する自分を表すような力強いダンスパフォーマンスで構成されており、彼女の表現力に惹きこまれる。壮大なロックバラードが藤吉がまとう儚げな雰囲気に共鳴し、楽曲の切実なメッセージがより伝わってくるのだ。

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