香取慎吾がYouTubeに帰還! 草彅剛主演『新幹線大爆発』の凄み、MVのこだわり……敏腕解説者としての一面
香取慎吾のコメント力をダイレクトに感じられる、YouTubeのコメンタリー動画が面白い。1月期のドラマ『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』(フジテレビ系)で主演を務めていた香取は、4月11日更新の動画「帰ってきたぜ!YouTube!!香取慎吾から重大発表!?【Hoodies】」で約4カ月ぶりにYouTubeにカムバック。フジテレビで久しぶりの連続ドラマ、そして撮休には主題歌「Circus Funk(feat. Chevon)」のMVを撮影するなど、忙しい日々を過ごしていたため、先の動画では「本当に考えなかったもん、YouTubeのこと」と振り返った。
しかし、そうは言いつつも「でも、最後のほうで商店街とかで仲良くなったから、ちょっとYouTubeのロケで来たいなとか、思ったんだよ。最終回近づくにつれて心の余裕ができてきて(YouTubeのことを)考えた!」と付け加えるところが香取の抜け目ないところ。香取は何かに集中しながらも、いつもバックグラウンド再生のようにいくつかの思考を巡らせているのだ。それは自分自身がどう動くのかを考えるのと同時に、各現場で動いているスタッフたちのことも忘れていない、ということでもある。
香取はアイドルとして歌って踊るだけではなく、スタッフとともにライブ演出も手掛けてきた。ドラマや映画に出演しながら、バラエティ番組では企画段階からスタッフと打ち合わせをこなし、自ら笑いを取りにいくなんていうこともそつなくこなしてきた。そんな何足ものわらじを履く生活を続けてきた結果、画家として絵を描いているときにも、その耳はどこかでソロアーティストとして新しい音楽を探し続けているという。そうして見つけたのが「Circus Funk」をともに歌ったChevonだったことを思うと、その同時処理能力の高さに改めて脱帽する。
まるでいくつものカメラがスイッチするように、さまざまな視点で物事を語ることができる香取。だからこそ、YouTube動画でのコメントも厚みを感じられるのだろう。4月18日にアップされたコメンタリー動画を観ると、その視点の切り替えを実感することができる。
まずは、彼が手掛ける仕事には、自分がイチから作り上げる仕事と、「この人になら」と自分以外の人物に全面的に信頼して任せる仕事があるということを話し始める。これは“香取慎吾”をプロデュースする香取慎吾としての視点のように思えた。そして、「Circus Funk」のMV撮影については後者にあたり、映像ディレクター・YPの才能に託したという話に映ると、YP監督が取り入れた新たな手法である“生成AI”について解説。テレビで言えばナレーション部分のような形で、視聴者の「それって何?」を一つずつ拾い上げていくのだ。
かと思えば、今度は一緒にMVを観ながら「ここは大きなスクリーンの前で僕は歩くマシーンの上を歩いているの」「アクセサリーはすべて自前です。上のジャケットも僕の服です」と“演者・香取慎吾”として撮影時の舞台裏エピソードを披露。また、「Chevonはこんなお芝居をしながらの(撮影)は、ほぼ初めてだったんだって。でもね、ボーカル(谷絹)茉優はお芝居も好きみたいよ」「ダンサーはね、SNGダンサーズ。いつも12人いるんだけど、今回は半分くらい」「スタッフロールが入ってるの、いいよね」と一緒に作り上げた仲間たちにもスポットライトを当てることも忘れない。
また「これはね、隕石が落ちてきちゃうんだけど、宇宙のサーカス団が最後のサーカスを開こうとしてるみたい。YPが言うには」と全体のコンセプトについて今一度説明しつつ、ラストの爆発シーンでは「このとき、後ろの黒いスカートがなびいてるのは……なびいてるのは……」と単に観て終わりではない、引っかかりを残す。気になる黒いスカートにまつわる話は、3rdアルバム『Circus Funk』の初回生産限定盤の特典として収録されるMVメイキング映像へと続くというのもニクい演出だ。「黒いスカートをたなびかせる人がいたわけですよ。その映像がね、最高ですから!」「ぜひこれを観てほしい。そのカットを観るためにメイキングをゲットしてもらうだけの価値があります!」と香取に力説されると、すぐにでも手に入れて映像が観たくなってしまうのだ。






















