平野紫耀と神宮寺勇太と岸優太、Number_iは三者三様でまったく違うから面白い 楽曲プロデュースに表れる個性

Number_iの音楽が面白い理由

 Number_iが楽曲のプロデュース制を導入したのが昨年5月発売のミニアルバム『No.O -ring-』からであり、同作のリードトラックが平野のプロデュースによる「BON」だった。針金かけを行いながら長い時間をかけて樹形を作る“盆栽”を自分たちとファンに喩えたという、平野の斬新なアイデアが光った楽曲である。

 作詞を担当したPecori(ODD Foot Works)は以前、海外を意識した活動について「紫耀(平野)はたぶん和をテイストにするっていうところが一番メインにあって」(※3)と話していたが、「BON」にはそんな彼の“和のこだわり”が顕著に表れている。さまざまな和楽器の音色が取り入れられ、MVにも日本の文化を盛り込むなど、「日本から世界を目指す」という意志や日本人であることの誇りも感じられた。昨年、『ベストヒット歌謡祭』(日本テレビ系)に出演した際、この曲を大阪・関西万博の会場から届けていたことも印象深い。これから彼らが世界に挑んでいくうえで重要な一曲になっていくと思う。

Number_i - BON (Official Music Video)

 三者三様のプロデュース曲。メンバーが楽曲制作に深く携わっていることはNumber_iの強みであり、それぞれ違ったカラーの楽曲を生み出せることもまた強みだ。同時に思うのは、誰のプロデュース曲であっても、“Number_i”というグループで活動する3人の今の想いが伝わってくること。これからも、彼らから届けられる多彩な楽曲たちを楽しみにしたい。

※1:https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/146144/2
※2:https://realsound.jp/2025/02/post-1920978.html
※3:https://www.newsweekjapan.jp/stories/culture/2024/08/post-105554_2.php

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