『タイプロ』鈴木凌、西山智樹、前田大輔、山根航海ら元候補生が見せた輝きと才能 奮闘を振り返る

 3人目は前田大輔。彼のダイナミックなダンスはどこで踊っていても見る者の目を引いたが、高身長ということもあり、センターに立った時のインパクトも抜群の候補生だった。人見知りのメンバーが特に多いteam GREENのリーダーになった3次審査では、「こんな上手くいかないものなんだな」と、会ったばかりの候補生たちとコミュニケーションを取り合うことに苦戦したようだが、「s𝗉𝖾𝖼𝗂𝖺𝗅 𝖾𝗉𝗂𝗌𝗈𝖽𝖾 𝟢𝟤 -素顔-」にて2次審査で『トイ・ストーリー』のウッディのモノマネを披露していたことが発覚したあたりからは、隠しきれないひょうきんさでも視聴者の人気を集めた。

[043]【timelesz project -AUDITION-】special episode 02 -素顔- Other Cut ver.

 team RIGHT NEXT TO YOUに所属した4次審査のビハインド動画では、ダンス未経験の篠塚大輝が「皆の時間を使うのが嫌や」と話した時には、「全然いいんだよ」「気にしないで」などと励ますのではなく「いや! バカ野郎。シノ(篠塚)に付き合うことによって俺らも振りが固まるんよ」と物事を肯定的に変換するポジティブなおおらかさも話題となった。また、菊池にラップのアドバイスを求めたり、自分で動画を撮って魅せ方を研究したりするパフォーマンスへの貪欲さ、ピカピカ光る普段の笑顔とパフォーマンス中の引き締まった表情のギャップに虜になった人が多いのではないだろうか。

[067] 【timelesz project】team KIKUCHI「New phase」パフォーマンス動画【5次審査】

 そして4人目は山根航海。3次審査のV6「Can do! Can go!」の全体練習では、はじめにいた一番後ろの一番端の立ち位置からどんどん前列に呼ばれていき、最初に付いた暫定順位は1位。それから3次審査、4次審査の結果も1位通過。オーディション中、常に1位のプライドとプレッシャーを一身に背負い続けた候補生だ。ほかの候補生が追い付けていない箇所によく気づいて即座にアドバイスする視野の広さや、未経験者への教え方を模索しながらできるようになるまで根気強く指導する姿、チームで話し合いをする際に決して感情的にならない落ち着きなど、リーダーシップも頭ひとつ抜けるものがあり、いつも先頭に立って候補生全体を統率するような存在でもあった。

[032]仲間探しオーディションの裏側に密着!『Behind The AUDITION』episode 08『突破 -Part 2-』4次合宿審査 team『人生遊戯』密着篇

 4次審査では湧き上がる生の感情をどれだけ曝け出せるかが鍵となる「人生遊戯」、5次審査では演技がかった表情と“カワイイ”の表現が肝となる「SWEET」と、正反対の課題曲に挑戦。前者のAメロの歌い出しでは佐藤勝利も思わず「すげえ」と声を漏らし、どちらの審査でも確固たる基本スキルに裏打ちされたスター性を遺憾なく発揮した。

[066] 【timelesz project】team MATSUSHIMA「SWEET」パフォーマンス動画【5次審査】

 このオーディションには不合格となったものの、彼らの表現者としての価値が否定されたわけではないこと、彼らを見て心を動かされたり惹かれたりした人がたくさんいることが4人に伝わっていることを切に願いながら、その見つめる先に明るい未来が拓けていくことを祈りたい。そして既存グループが新メンバーを一般公募するという事務所としては前代未聞のオーディションに参加した彼らの勇気に最大のリスペクトを込め、同情などでは決してなく、4人の純粋な実力とポテンシャルを真っ直ぐに信じ、来たる再会の瞬間に期待したい。

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