Official髭男dism、King & Prince、YOASOBI、女王蜂、星街すいせい、宮本浩次……注目新譜6作をレビュー
女王蜂「狂詩曲」
映画『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』主題歌となる新曲。爽やかな鍵盤をバックに始まり、途中から加わるドラムとギターとベースがぐんぐん熱量を高め、サビのメロディとともに一気にカタルシスへ突き抜ける。毒々しいまでのアレンジや急転直下の場面転換も得意とする女王蜂だが、今回はあえて昔のアメリカン・ハードロック的な、ひたすら壮大な大陸のイメージを狙ったのかもしれない。間奏で響くひばりくん(Gt)のギターソロも見事な正攻法。そしてまた、こうして型にハマることでバンドの異物感はより生々しく表出する。ラスト手前に来る〈Crazy long time/Crazy wrong time〉のリフレイン、この緊張感こそが女王蜂の真骨頂。(石井)
星街すいせい「ムーンライト」
バーチャルアイドル、VTuberとして絶大な人気を博す星街すいせい。バーチャルの世界を生きる彼女だが、淡いファルセットと震える地の声を行き来する歌声、言ってみれば一定ではありえない人間っぽさが一番魅力なので、結局は出自などといったものではなく声そのものがリスナーを惹きつけているのだろう。この新曲は作詞・作曲をなとりが担当。柔らかいアコースティックギターの生音と、秋の夜に似合うしっとりしたムード、ロマンティックでありながらどこか気怠い歌詞世界が上手くハマっている。(石井)
宮本浩次「close your eyes」
ソロ活動5周年記念ツアーを開催中の宮本浩次の約3年ぶりのオリジナル楽曲「close your eyes」は、これまでの人生、今現在の心境、そして、この先の道のりを映し出す、ライフソングと称すべき楽曲だ。世界には今もなお多くの問題が山積し、そのなかで〈誰もが牽制するため動いている〉。それでも時間は過ぎていくし、人生は続いていくーーこの歌で表現されているのは達観か、諦念か、それとも希望か。それはリスナー自身の人生観や、今の状態によって違うだろうし、聴き手の数だけ答えがあるのだと思う。フォークロック的な歌を普遍的なポップミュージックへと昇華させる小林武史のプロデュースワーク、そして、ツアーメンバーによる卓越した演奏にも耳を傾けてほしい。(森)
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