LUNA SEA、ヤマハの『ライブの真空パック』アンバサダーに就任 ライブの体験を文化資産として後世に

LUNA SEA、『ライブの真空パック』アンバサダー就任

 LUNA SEAが、ヤマハ株式会社の『ライブの真空パック』アンバサダーに就任した。

 同社は、2017年より『ライブの真空パック』をコンセプトに、ライブやコンサートの体験を音楽や文化資産として保存することを目指して、技術研究や事業開発に取り組んでいた。その主要な取り組みとして、実際の楽器の演奏をリアルに自動再現する『Real Sound Viewing®』および、高臨場感ライブビューイングシステム『Distance Viewing』という2つのサービスを事業開発している。

 それらを支える技術としてそのほかに、音響、映像、照明や舞台演出などのデータ形式を統一化する記録/再生システム『GPAP(General Purpose Audio Protocol)』などを開発してきた。これらの新たなサービスや技術を活用することで、『観たくても観られなかったライブ』を保存し、その体験を時間と空間を超えて提供することを可能に。また、現代の音楽だけではなく、伝承が危ぶまれる伝統音楽の保存や継承にも活用することができる。

 このような取り組みにLUNA SEAが賛同し、アンバサダーに就任が決定。また、この度同社は『Real Sound Viewing』での演奏再現において、新技術を開発した。その過程でLUNA SEAからの評価を受け、求められる技術品質に応える再現力を実現したとのこと。

 同社とLUNA SEAは、ライブを“真空パック”し、無形の音楽文化資産として遺すことを目的として今後連携。同社の最新技術およびテクノロジーを用いて、LUNA SEAのライブの体験の保存や再現の機会を創出する。

 アンバサダーとしての活動内容は、ヤマハの新技術のトライアルの実施への協力、LUNA SEAのライブでの新技術の導入およびライブデータの記録/資産化、『Real Sound Viewing』および『Distance Viewing』によるライブの再現コンサートの企画などを予定しており、活動期間は9月5日から2026年3月31日まで。

 本日9月5日にヤマハ銀座スタジオで行われた『Real Sound Viewing』の媒体関係者向けの体験会では、LUNA SEAが昨年5月29日に行った目黒鹿鳴館公演の音源や映像が題材となった。会見には、メンバーのSUGIZOとJが参加。SUGIZOは「ベートーヴェンやバッハの時代はミュージシャンの魂は“譜面”というものでしか残せなかったんです。それが約100年前には“録音”という形で残すことができるようになり、この1世紀の間は“録音物”という形で残せるようになってました。そして“熱量”や“息遣い”などが残せる今回の企画は、そうした“録音技術”や蓄音機の開発などと同じくらいの衝撃があることだと思いました。」とコメント。Jは「僕ら演者として唯一かなわないことがあるとすれば自分がライブをしている姿を見るということですよね。でも、僕たち今見てきたんですよ。ライブや音楽の未来への可能性というか、ミュージシャンの夢を見せていただいたような気がしました」とコメントしている。

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 『Real Sound Viewing』は、アーティストのパフォーマンスをデジタル化して正確に記録し、楽器の生音による演奏を忠実に再現するシステムだ。同時にスクリーンやモニターに演奏するアーティストの姿を映し出すことで、あたかもアーティスト本人がそこで演奏しているかのような臨場感あふれるバーチャルライブを実現する。システムを構成するのは、『アコースティック楽器の振動再現』、『電気楽器の超高精度の信号記録再現』、『それらを支えるオーディオデータのデジタル処理技術』といった同社が長年培ってきた技術と、スクリーンに映像を映し出し演奏する姿を再現する技術となっている。

 この度、エレキギターやエレキベースの演奏をリアルに再現する高精度な『リアンプシステム』を新開発。『リアンプ』は、ダイレクトボックス、オーディオインターフェース、リアンプボックスを経由してギターアンプから音声を出力する仕組みだ。しかし、各機器が個別に設計されていることから、音声データが通る過程で音質や音量が変化し、原音の忠実な保存や再現が難しいという課題があった。

 そこで、音質の変化や劣化がなく、演奏者の繊細なニュアンスをリアルに伝え再現性を高める新たな『リアンプシステム』を開発。エレキギターやエレキベースの信号を記録するための入り口から、記録した音声信号を出力する出口まで一貫したシステムとして設計することにより、生演奏時の音の忠実な再現に成功した。

『リアンプシステム』プロトタイプ一式
『リアンプシステム』プロトタイプ一式

 さらに、パワーヒッターの迫力ある演奏から繊細な演奏までを再現する、新開発のドラム再現システムも開発。こちらは、ペダルワークを含む演奏データの記録と、再現ドラム演奏時に使用されるハイハットやキックペダルを含む演奏の情報を、センサーを使い記録する技術だ。記録したデータを使ってペダルワークを含めた動作の復元が可能となり、大幅な再現性の向上に成功した。

 加えて、ロックドラムも再現するハイパワーシステムも新開発。より迫力あるロックドラムの演奏の再現に成功し、キックドラムからシンバルまでドラマーの奏でる力強い音を再現することが可能となった。

■関連リンク
LUNA SEA公式サイト:https://www.lunasea.jp/
Yamaha Music Connect公式サイト:https://www.yamaha.com/ja/about/business/music-connect/

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