〈しかのこのこのここしたんたん〉が頭から離れない 「シカ色デイズ」が脅威の中毒性でバイラルヒット
突然チャートに飛び込んできたBLANKEY JET CITYから打って変わり、今週注目したいのは、先週からトップ3圏内をキープしている「シカ色デイズ」である。この楽曲は、アニメ『しかのこのこのここしたんたん』(ABEMA/TOKYO MXほか)のオープニングテーマ。この作品に出演している声優によるユニット・シカ部名義でリリースされているものの、YouTubeやTikTok、Instagramなどの動画プラットフォームを中心にアニメファンの枠組みを超えて話題を呼んでいる。楽曲が広い層にリーチしていることに加えて特筆すべきは、イントロ部分の局所的なバズである。〈しかのこのこのここしたんたん〉と一度耳に入ると忘れることのできない中毒性をもつ「シカ色デイズ」のイントロ。このバズの発端は、イントロ部分を1時間に引き伸ばした動画だ。「シカ色デイズ」を制作した株式会社ツインエンジンのYouTube公式チャンネルに投稿されたこのイントロ耐久動画は、すでに800万回再生(8月5日現在)を超える大ヒット。ファンメイドの動画ならまだしも公式が耐久動画を作るとは、なんという遊び心だろうか。
そして、このイントロへの注目が高まるなか生まれたのが「しかのこダンス」のムーブメントだ。肘を上下に、腰を左右に揺らすだけのシンプルなこのダンスは、さまざまなインフルエンサーによって拡散され、その真似のしやすさや独特なゆるさと中毒性でさらに再拡散されている。
これまでサビ部分の中毒性からバズを起こす楽曲は少なくなかったが、イントロをクローズアップし、これほどまでに影響力を高めた楽曲はめずらしい。全編を通して耳に残る印象的なフレーズが多いこの楽曲の最も濃い部分を抽出して引き延ばす手法は、ループミュージックのそれであり、さらにそのループでもって人々を踊らせる手つきはまるでテクノDJのようでさえある。
※1:https://charts.spotify.com/charts/view/viral-jp-daily/2024-07-31
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