音ノ乃のの、神崎 茜、CULUA、NEUN、MEDA……新興勢力続々、2024年下半期に期待の最新鋭Vシンガー
2020~21年にTikTok経由で火がつき大ヒットした理芽「食虫植物」や湊あくあ「#あくあ色ぱれっと」などを皮切りに、ぼっちぼろまる「おとせサンダー」、宝鐘マリン「I’m Your Treasure Box *あなたは マリンせんちょうを たからばこからみつけた。」、花譜が歌で参加したMAISONdes「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ feat. 花譜,ツミキ」、しぐれうい「粛聖!! ロリ神レクイエム☆」、星街すいせい「ビビデバ」など、VTuberやVシンガーの枠を超えて人々に届く楽曲が生まれ、勢いを増しつつあるバーチャルシーンの音楽。音楽を中心に活動するVシンガーへの注目も高まっており、様々なニューカマーがデビューしている。ここでは2023年以降に活動をはじめた期待のシンガーたちを何組か紹介したい。
音ノ乃のの(ののの のの)
自らキャラクターデザインやLive2Dを手掛けるなど、セルフプロデュースで活動をはじめたVTuber/イラストレーターの甘狼このみが2023年に立ち上げた事務所Million Production(ミリプロ)の1期生。デビュー1周年&18歳の誕生日となる今年5月4日に、Vシンガーとしてユニバーサル ミュージックからのメジャーデビューを発表した。初のオリジナル曲「約束」は水野あつが楽曲提供。普段の歌枠や歌ってみた動画などではアップテンポなポップ曲からバラード曲まで様々なタイプの楽曲を歌いこなしている彼女があえて選んだと思しきピアノやストリングスを主体にしたシンプルなバラードに乗せて、〈どんな時でも/君の横で歌い続けようと/新しいページをめくってく〉と、リスナーへのこれまで&これからの気持ちを歌っている。
神崎 茜(かんざきあかね)
道明寺ここあや長瀬有花、松永依織、凪原涼菜らが所属するRIOT MUSIC内に設立されたレーベル・Meteopolisから、もともと研修生だった初瀬川岬とともにRIOT MUSIC4期シンガーとしてデビュー。ギャルっぽい見た目からも想像できるように、同レーベル所属のアーティストの中でもひときわパワフルな歌声が魅力的なメンバーで、どんな楽曲でもかっこよく、セクシーに歌い上げる姿からはロックシンガー的な魅力を感じる。楽曲のレパートリーも幅広く、ギターサウンドを全開にした熱いポップ曲からセクシーできらびやかなジャズポップス、トランス風のダンスポップまで多種多様な楽曲を熱く歌い上げている。
CULUA(カルア)
HACHI・KMNZ・VESPERBELLなど実力派VSingerが多数在籍している音楽特化型プロダクションRK Music。そんなRK Musicより、5月に開催されたRK Music Online Live Fes『VOICE SPARK』に際して、昨年オーディションで才能を見出された3組のシンガーがデビュー。そのひとり、CULUAは、言葉数の多いメロディを巧みに歌いこなすボーカルスキルを持ち、歌声は、ずっと真夜中でいいのに。のACAねの歌声をよりキュートにしたかのようなモダンな魅力に溢れている。初のオリジナル曲「ベビ・デビ」は、「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ」にも通じる、ボカロ以降の感覚でディスコやファンクを再解釈したアッパーなシンセポップ。思わず体が動き出しそうになる、「ベビ」「デビ」を高速リフレインするサビの中毒性が心地いい。ano「ちゅ、多様性。」や、SEKAI NO OWARI「Habit」なども手掛けたパワーパフボーイズが担当するキャッチーな振り付けは、ショートダンス動画との相性も良さそうだ。