King & Prince 永瀬廉、『庭ラジ』でさらけ出す“素の自分” 大事にしていることを思い出させる場に

「『庭ラジ』は、いい意味でも素に近い僕を出せるから」

 一方で、そんな素に近い自分を出せる場所だからこそ避けては通れない話題もあった。2021年4月1日放送回では、岩橋玄樹のグループ脱退と事務所退所について言及。どんなに時間がかかったとしても必ず戻ってきてくれるはずと信じて待ち続けたファンの気持ちを汲み取って「申し訳ない気持ちでいっぱいです」とグループを代表して言葉を贈っていた。

 また、2022年11月10日放送回には岸優太、平野紫耀、神宮寺勇太の脱退について赤裸々に語ったこともあった。「King & Princeっていうグループをどうしても残したかったし。コメントでは“守っていきたい”とは言っていたけど、そもそも大好きだった6人だったころのグループも、玄樹のこともそうだし、今回脱退していくじん、岸さん、紫耀のことも、言うたら守れんかったわけで。何が守ってくやねんとかさ、自分が判断したことやけどわからんくなったりとかしてさ」と涙をにじませた。

 そんな永瀬のもとに寄せられたファンの温かな言葉に「半年間も辛くて、苦しかったやろうに……ダメですよ。こっち側に“ありがとう”って言うのは。“おい、感謝の気持ち足んねぇぞ!”ぐらいのスタンスでいて欲しいわ」と本音をさらけ出していたのも印象的だった。

 とはいえ、しんみりとした空気で終わらせないところが、やはり『庭ラジ』の魅力であり、永瀬のアイドル力だ。2023年8月23日・30日放送回に髙橋海人と岸がゲスト出演。King & Princeが新体制で歩み始めてからの岸の登場に、ファンの多くは心が救われる思いだったに違いない。

 岸がメイク中に永瀬と髙橋の2人体制でリリースされたKing & Princeの楽曲「なにもの」を口ずさんでいる話や、髙橋の誕生日プレゼントについて「岸くんも、廉も、紫耀も、ジンも、みんななんか連絡を取るたびに、“買わなきゃね”って言ってくれるんだけど、動かないね、君たちって。動かないグループだよね」と連絡を取り合っている話。そして、なかなか進まない5人でのご飯計画や過去に行った5人での飲み&カラオケ話など、涙が出るほど笑い合うそのワチャワチャっぷりは、別の道を歩み始めたことを忘れてしまいそうになるほどだった。

 楽しいことも、そうではないことも……いろんなことがあったこの5年。そのたびに、この『庭ラジ』という場所で、笑ったり泣いたりしながら思いを共有してきた。きっとこれからも永瀬のアイドル活動に寄り添う形で、このラジオがファンと彼を繋いでいくことだろう。

 それにしても大きな節目となった、いわばメモリアルな放送回にも関わらず、「おっぱいより◯◯が好き」というピー音発言が飛び出し、「真相は10周年で! あのとき何が好きと言ったのか10周年まで引っ張れたらな、と(笑)」という長期的なお楽しみを作ってくれる展開にも笑ってしまった。そんな『庭ラジ』らしさが、この先もずっと続くことを期待している。

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