“ハロヲタ”天音かなた、山崎あおいにアイドルを輝かせる楽曲制作術を聞く 「枠に縛られないのがハロプロのすごさ」

天音かなた連載第2回:ゲスト山崎あおい

「主人公を“愛せるかどうか”が基準になっている」(山崎)

Juice=Juice『「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?』(Promotion Edit)

天音:「「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?」の主人公は自立した女性を描いているような印象を受けました。そういう楽曲の主人公のキャラクターはどんな風に考えているんですか?

山崎:私自身は「こういう女性が好き」みたいな好みのイメージがあるわけではなくて。「「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?」は自立した女性ですが、逆に周りに甘えられるような女性も可愛いと客観的に思うこともあります。ただ、私が昔書いた楽曲に対してある人から「この主人公は可愛くないから曲も好きじゃない」と言われたことがあって、その言葉がすごく刺さったんですよ。それからは、共感ができる/できない、時代を反映している/していない、歌詞のクオリティとかにかかわらず、曲を聴いた時にその主人公をリスナーや歌う人が可愛いと思えるのか、愛せるかどうかがすごく基準になっていると思います。

天音:なるほどー。ものすごく納得しました! 楽曲提供をする上での醍醐味みたいなことはどんなところに感じますか?

山崎:編曲やレコーディングを経て、いい意味で自分が思ってもいなかったような仕上がりになるのは面白いです。それこそ「「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?」は私がJuice=Juiceに初めて作曲まで関わらせていただいた楽曲で、割とシンガーソングライター的な発想で最初は作っていったんです。でも、アレンジやボーカルレコーディングを経て、こんなにロックな曲になるんだと驚きました。もし自分が歌うとしたら憂いを帯びた感じの歌い方になると思うんですけど、サビでの声の張り方など、思ってもみない新しい発見がたくさんあって。この曲ができた時にJuice=Juiceってこんなに自由自在にいろんな楽曲を歌いこなせるグループなんだと実感して、それからどんどんエスカレートして難しい曲を書くようになった気がします(笑)。

天音:Juice=Juiceさんは歌唱力も高いですよね!

山崎:「がんばれないよ」という楽曲は、メンバー全員のソロバージョンがあるんですけど、それを聴いた時に「私はこういう歌い方はできないな」と、ボーカリストとして嫉妬することもありましたね。だからこそ、こんなに素敵なグループに私の曲を歌ってもらえて嬉しいと思えます。

天音:山崎さんは昔からハロプロのことはお好きだったんですか?

山崎:私は今年31歳になるんですけど、小さい頃はモー娘。が大好きでしたね。小学校に入学したらモー娘。の筆箱や鉛筆を買って、トレーディングカードを友達と交換してみたいな時代だったので。意識して好きになったというよりは、物心ついた時点で社会にインフラとして備わっていたというか。そういう意味では、私の中にハロプロの血は確実に流れていると思います。

天音:その頃からずっと追い続けてきた感じなんですか?

山崎:いや、そもそもオタク的なファンではなかったですし、北海道に住んでいたのでライブに行ったりということもなかなかできなかったので、途中で離れていた時期もありました。シンガーソングライターに興味が向いて、そういうアーティストの音楽にハマった時期もありましたし。でも私が大学生の頃、3つ下の弟がAKB48にドはまりしたことがあって。秋葉原に生写真を買いに行くお使いをよく頼まれていたんですよね(笑)。そこでまたアイドルのおもしろさに目覚めたんですよ。いろんなアイドルの曲をあらためて聴き始めたり、ライブに行くようになったりして。

天音:Wikipediaによると、ぱるる(島崎遥香)が大好きだと。

山﨑:あははは。一時期、ヤバかったです。本当に狂ってましたね(笑)。歌声で好きになったんですけど、顔もかわいいし、塩対応とか言われるキャラもおもしろいから、気づいたらズブズブと沼にハマっていきました。

天音:あはは。そんな山崎さんを見て、弟さんはどんな反応されてましたか?

山崎:弟はわりとあっさりしてたので、私がドハマリしてる頃には部活だなんだでアイドル沼から抜け出してましたね。姉だけ沼に取り残されて(笑)。

天音:僕はずっとハロプロ派なんですけど、一時期AKBにハマったこともありましたね。まゆゆ(渡辺麻友)が好きすぎて(笑)。

山﨑:えー! そうなんですね。まゆゆは引退しちゃいましたもんね。

天音:そうなんですよ。幸せに過ごしていて欲しいと願う反面、たまに「渡辺麻友 今 何してる?」みたいに検索してしまうこともあります(笑)。

山崎:ちなみにハロプロでは誰推しなんですか?

天音:ハロプロはですね、亀井絵里ちゃんがずっと大好きだったんですけど好きになったときには卒業してしまっていて。その後は鞘師(里保)ちゃんや工藤遥ちゃんを追いかけ。大好きすぎてくどぅー(工藤)の写真集を買ったんですけど、そのとき彼女は12、3歳で。「13歳の少女の写真集を買った」とだけ伝えて配信のリスナーを驚かせたこともあります(笑)。

山崎:あははは。確かにみなさんお若いですもんね。でも推しがいると楽しいですよね。

天音:そうですよね! また新しい推しを探そうと思います! 今日は貴重なお話をたくさん聴かせていただけて嬉しかったです。実は自分のオリジナル曲を制作するときに山崎さんにお願いしたいと思ったこともあったんですよ。でも「きっと難しいよな」と勝手に諦めてしまって。

山崎:えーなんで諦めちゃうんですか? 天音さんに曲、書きたかったです! もしまた何か機会があればぜひ書かせてください。

天音:わー、ありがとうございます。嬉しいです。ぜひお願いいたします! 今日はどうもありがとうございました!

山崎:こちらこそありがとうございました!

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■山崎あおい リリース情報
アルバム『(タイトル未定)』
2024年夏 リリース

■山崎あおいライブ情報
『山崎あおい LIVE TOUR 2024』

東京
日時:2024年8月31日(土) open 18:00 / start 18:30
会場:代官山・SPACE ODD
チケット:全自由 ¥5,000(税込) ※ドリンク代別途必要
主催:NEXTROAD
企画制作:山崎あおいライブ制作委員会
公演に関するお問合せ:NEXTROAD 03-5114-7444(平日14:00-18:00)
*「Birthday Special!!」BAND SET
https://ticket.skiyaki.tokyo/events/tokyo

愛知
日時:2024年9月14日(土) open 17:30 / start 18:30
会場:名古屋・TOKUZO
チケット:全自由 ¥4,500(税込) ※オーダー別途必要
主催:JAIL HOUSE
企画制作:山崎あおいライブ制作委員会
公演に関するお問合せ:JAIL HOUSE 052-936-6041(平日11:00-19:00)
*SOLO SET
https://ticket.skiyaki.tokyo/events/aichi2024

大阪
日時:2024/09/15(日) open 17:00 / start 17:30
会場:南堀江・Knave
チケット:全自由 ¥4,500(税込) ※ドリンク代別途必要
主催:GREENS
企画制作:山崎あおいライブ制作委員会
公演に関するお問合せ:GREENS 06-6882-1224(月・金12:00-18:00)
*SOLO SET
https://ticket.skiyaki.tokyo/events/osaka2024

北海道】
日時:2024/09/21(土) open 18:00 / start 18:30
会場:札幌・Space Art Studio
チケット:全自由 ¥4,500(tax in) ※ドリンク代別途必要
主催:music fun
企画制作:山崎あおいライブ制作委員会
公演に関するお問合せ:music fun 011-799-1000(平日11:00-18:00)
*SOLO SET
https://ticket.skiyaki.tokyo/events/sapporo2024

山崎あおい公式サイト:https://yamazakiaoi.jp/
山崎あおい公式X:https://x.com/aoi_punclo
山崎あおい公式YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCIUd72jke8OUrzS_aDs-4rQ

■天音かなた リリース情報
1st ALBUM『Unknown DIVA』
https://cover.lnk.to/UnknownDIVA

天音かなた X:https://twitter.com/amanekanatach
天音かなた 公式YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCZlDXzGoo7d44bwdNObFacg

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