Night Tempoが陽真に見出した可能性 コラボレーション秘話から新たな歌い方まで語り合う
「陽真さんの持っているいろいろな魅力を見せたかった」(Night Tempo)
――では、今回のおふたりのコラボについて詳しくお聞かせください。実際の曲作りはどのように行っていったのですか?
Night Tempo:今回ご一緒するとなった時に、1、2曲だけ作って「はい、おしまい」みたいな形ではなく、もう少し長いスパンで作りたいものをじっくり作りたかったんですよね。なので、まずは関係性から組み立てていくことにしました。
陽真:自分で曲を作る時もそうですし、誰かに楽曲提供をしていただく時もそうなんですけど、私はいつもテーマを書き出すことから始めるんです。どんな季節の曲なのか、時間は朝なのか夜なのか、寒い日なのかどうか――細かい情景のところまで考えるんですけど、今回もこんなふうに(実際のメモを見せる)「もしもNight Tempoさんにプロデュースしてもらえたら」という構想というか妄想をノートに書き出して、それを写真に撮ってNight Tempoさんに送ったりしました(笑)。しかも一曲だけでなく、いろんなタイプの楽曲のアイデアをお伝えしましたね。
Night Tempo:彼女はメモ帳を持ち歩いていて、そこに自分の考えがびっしり書いているんですよ。
陽真:そうなんです。何か思ったこととか、答えたいと思ったことをすぐに書き留めておくようにしているんです。小さい頃からずっと続けているので、もう習慣になっているというか。今はきっとスマホのメモに打ち込んだほうが便利だと思うんですけど、どうも機械は苦手で……(笑)。手書きじゃないと私はダメなんです。
Night Tempo:彼女からもらったアイデアを参考にしつつ、まずはスケッチのようなデモをいくつか彼女に送りました。「Want You」は、そのうちの一曲です。これまでの陽真さんの楽曲は、どちらかと言うと渋い雰囲気のものが多かったので、このくらいかわいらしくキラキラした歌詞やメロディを歌ってみるのもいいんじゃないかな、と。聴いてもらったところ、「これを形にしたい」と言ってくれたので、そこから曲に仕上げていきました。もうひとつの「Merry-Go-Round」は、ゼロから一緒に作っていきましたね。
陽真:スタジオのミーティングルームで、歌詞やメロディ、アレンジなど、一日で仕上げました。
Night Tempo:「リズムはこんな感じで組み立てるから、メロディはこんな感じで」「こういうテーマについて歌う曲にしよう」みたいに話し合いながら。話を聞くと、陽真さんは家で過ごすことがすごく多いというので、家自体をテーマパークに見立て、その妄想の中でいろいろな場所へ行って遊んでいるような歌詞にしたらどうだろう?と提案しました。
陽真:「Merry-Go-Round」の歌詞はNight Tempoさんと一緒に書いたんですけど、等身大の私が表現できたと思っています。たとえば、Bメロの〈お風呂で歌う 一人コンサート〉も、まさに普段の自分がやっていることです(笑)。サビは「夢を追いかけることの難しさ」を歌っています。これも、中学を卒業した次の日から上京した自分自身を重ねているところもあります。「夢は追いかけてもなかなか叶わず、時には遠回りすることもある。でも、そこでしか得られないものもあるよね?」と信じる主人公の心情は、まさに今の私が思っていることでもあるんです。
――ボーカルレコーディングは、Night Tempoさんがディレクションを行ったのですか?
Night Tempo:はい。本人の歌にコブシの回し方とか、ビブラートのかけ方とか、少し癖がついている部分があったので、そこは普段よりも抑えめにしてもらって。
陽真:ビブラートは本当にクセになってしまっていて、歌うとつけてしまいがちだったんですよ。もっと言えば、ビブラートが自分自身の特徴だと思っていたところもあります。それをNight Tempoさんに「もう少し抑えて」「なくてもいいくらいだよ!」と言われ、自分が今までやってきたこととまったく正反対だったので、最初はちょっと戸惑ってしまう部分もあったんですけど、でも言われた通りに歌ってみると、たしかにないほうがこの曲には合っているし、より“今”っぽくなるなと思いました。しかも、自分の声やメロディがそうやったほうが断然映えるということも目から鱗でした。今までの歌い方を変えるのは大変だったんですけど、チャレンジした甲斐がありました。
――この曲ではラップにも挑戦していますよね?
陽真:初めてラップをやったんです(笑)。そもそもラップのある曲をそんなに聴いてこなかったので、どうやればいいのか、おっしゃるように自分にとっては挑戦でした。特に難しかったのはリズムの刻み方。今まで自分が親しんできた昭和歌謡にはなかった表現なので、かなり苦戦しました。
Night Tempo:今回の2曲で、陽真さんの持っているいろいろな魅力を見せたかったんです。慣れていないというラップだからこそ伝わるものもあると思ったし、歌とは違って本人の喋り方に近いところがうまく出せたんじゃないかなと。
陽真:今回Night Tempoさんとご一緒して、新しい歌い方をいろいろと開発してもらったので、今後もそこは意識して歌っていくべきだなと思っています。自分の得意技は、ここぞというところで使う。たとえば、自分が得意だと思っているビブラートもやり過ぎて濃厚な味噌ラーメンにするのではなく、ほどよい味噌ラーメン……誰が食べても美味しいと思えるラーメンを目指したいです(笑)。
Night Tempo:今回は僕から楽曲提供をしたんですけど、彼女は自分でも曲を書くし、アイデアもたくさん持っている人なので、お互いのアイデアを持ち寄りながらゆっくりといいものを作っていきたいですね。年に1曲作っていけば、10年で10曲になるし。
陽真:おおー! それいいですね(笑)。Night Tempoさんにはまたプロデュースをしてもらいたいですし、Night Tempoさんの楽曲にも参加したいです。いつか自分がボーカリストとして参加することができたらいいなと思ってます。
Night Tempo:ぜひ。僕自身、ようやく拠点を東京に移すことができて、これからはずっとここにいますし、YouTube動画の撮影もできる環境なので、いつでも気軽に遊びにきてください!
■リリース情報
『Want You / Merry-Go-Round』
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