ZIPANG OPERA、4人のソロやデュエットも収めた初EP 初単独ツアーに向けた意気込みも

ZIPANG OPERA、初のEPに込めた4人の個性

 ZIPANG OPERAが初となるEP『Rock Out』を発売した。タイトル曲から昨年リリースした「Get Over」、そしてデュエット2曲に各ソロ曲と、ほぼアルバムと言っても差支えのない8曲入りの豪華な仕上がりとなっている。さらに結成3年目にして、ファンの念願だった単独ツアー『ZIPANG OPERA 1st Tour 2024 ~Rock Out~』の開催も決定。開催地には台湾も含まれており、日本国内だけでなくアジアにも漕ぎだす彼らの躍進に期待だ。

 新たな展開を目前にして、ZIPANG OPERAの羅針盤はどこを指しているのか。メンバーの佐藤流司、福澤 侑、心之介、spiに語ってもらおう。(小池直也)

「Rock Out」は全員の声が活きる曲に

佐藤流司

――2024年は1月から『OTOKOMAE フェス』に出演するなど活動が活発ですね。

佐藤流司(以下、佐藤):恐縮ですが、完全に俺らが持っていきました(笑)。知らない方も盛り上がってくれましたね。ありがたかったです。

spi:やりたいことをやらせてもらえて、楽しかったです。持ち時間20分は短かったですね。まだまだ盛り上がる曲もあるんですよ。

――EP『Rock Out』もリリースおめでとうございます。収録曲が多くて、ほぼアルバムのようなボリュームだと感じました。

福澤 侑(以下、福澤):曲は入るだけ入れましたね。ソロとデュエットを混ぜる方向性は前々から考えていました。初ツアーも決まっていたので、新しい演出を考える上でも「久々にソロ出すか!」となりました。

心之介:ソロとデュエットは曲が出来上がってから、順次レコーディングしていきましたね。

福澤 侑

――まさにタイトル曲「Rock Out」はロックな質感がライブ映えしそうです。

佐藤:好きですね。最初に聴いた時に「新曲めちゃめちゃカッコよくね?」と4人のグループLINEに送った記憶があります。

心之介:ZIPANG OPERAのなかでもトップに入るくらい直球な楽曲ですよね。アップチューンなロックが合うグループなので、僕もデモを聴いた瞬間に「全員の声が活きる曲だろうな」という印象を持ちました。最終的なミックス、マスタリングも込みで納得できる曲だと思います。

spi:色々な歌割りで、それぞれの得意不得意も見えた気がします。自分に関してだと、前回のインタビューで「ZIPANG OPERAとしてのサウンド感や声の出し方に慣れてきた」という話をしましたが、次にグルーヴはどうなんだと。その答えが見えてきたのが「Rock Out」。曲調に引っ張られたのもありますが、全員が「この方向だ!」と気付き始めたのもあると思いました。

――公開中のMVは既に3万回再生(4月12日現在)を超えています。今回は楽曲だけでなくダンスも特徴的ですよね。

ZIPANG OPERA - Rock Out (Official Music Video)

福澤:今回は僕ではなく、gash!さん(Beat Buddy Boi)に振付をお願いしました。自分で振付した時よりもフレッシュに踊れるんですよ。簡単でもないのですが、上半身だけでも踊れる真似しやすいパートもあるので、ライブで一緒に踊れたら嬉しいです。

心之介:僕もダンスは頑張りました。撮影当日も早めに入って練習したりして。当時は赤い髪だったので、汗で衣装が赤くなってしまった苦い思い出も……(笑)。

spi:MV撮影の時は振付パート以外の動きは定まっていませんでした。2コーラス目のAメロは長回しで撮ってもらいながら、それぞれがアドリブで動いています。監督さんが「こういうキャラクターのグループなんだね」と言ってくれたのを覚えていますよ(笑)。

佐藤:ZIPANG OPERAはNFTやDiscord、XRライブに取り組んできたので、MV自体は少し浮世離れしたサイバーな感じと和を混ぜた世界観。古き良き要素と新しさをミックスさせた方向性はこれからも目指していきます。

デュエット曲はメンバーの考えが反映された楽曲に

心之介

――ではデュエット曲についても教えてください。まずは佐藤さんと心之介さんが作詞した「宵々」はタイトルからしてユニークですね。

心之介:テーマが「祭」で、イントロが〈良い宵や〉から始まるのもあり、タイトルはすぐ決まりました。デモに入っていた仮歌〈ヨイヤッサー〉が曲にマッチしていたので、それを崩さずにZIPANG OPERAらしさを入れるのが難しくて。だからイントロが固まったのは最後の最後だったんです。あとはキーの調整にもこだわりました。ピッチが高いのでライブで歌うのは大変ですが、聴き応えがあるはず。

佐藤:最初に心之介から歌詞が来て、それに合わせて俺も“いい子ではない”内容のラップを考えていきました。メッセージ性よりも、パーティチューンぽい感じを意識しています。アルバム『風林火山』で侑と歌った「ツギハギ」は時間がすごくかかりましたが、「宵々」は15分くらいで完成しましたね。あとはきれいなメロディが浮かんだので、心之介が歌っている部分は俺が提案した旋律も混ざってます。

spi

――一方、福澤さんとspiさんの「Shape of Love」は80’sっぽいサウンドとビートになっています。

福澤:そうなんです。「80年代っぽい曲をやりたいね」と話しながら、世界観を構築していきました。「宵々」は日本語の響きが強い楽曲ですが、僕らは英詞がメインで。

spi:こちらから「歌詞は恋愛における共依存をテーマに英語を多くしてほしい」とお願いしました。その後も英語の意味などを何度も調整させてもらって仕上げています。ラストの〈Ei〉は最初ふたりで歌っていたのですが、雰囲気的に侑の声を生かしてもらいましたね。

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