Ryuji=佐藤流司、The Brow Beatで見せた“ボーカリスト”としての姿 ツアー最終公演をレポート

佐藤流司が見せた“ボーカリスト”としての姿

 Ryujiこと佐藤流司によるバンドプロジェクト・The Brow Beatが、2月7日に豊洲PITにて『The Brow Beat Live Tour 2019 “Hameln”』最終公演を開催した。2.5次元俳優としても活躍し、昨年は刀剣男士で『第69回NHK紅白歌合戦』に出場した佐藤だが、この日ステージにいたのは紛れもなく“ロックバンドのボーカリスト”Ryujiだった。

 かど しゅんたろう(Dr)、CHIROLYN(Ba)、鳴風(Gt)を含めた、この日のメンバーを紹介する映像が流れ、「Are You Ready?」とRyujiがマントを翻して登場。まさしく“王子”のような風格だ。〈想像しよう 七色の奇跡〉といった歌詞と呼応するようにカラフルなライトに照らされながら、「光のアルペジオ」を歌唱。続く「日本」ではヘビーなドラムが展開され、シャウトやデスボイスも披露すると、一転して「Hide and Seek」や「Brilliant Transparency」、「unlost」では色気のあるボーカルを聴かせる。「自分が大切だったものを思い出して聴いてください」と喪失感を歌った「ドミノ」では切なげな表情も。会場全体をしっとりとした雰囲気にさせた。

 “綺麗なものしりとり”や全力のモノマネを披露するなど、メンバーの仲の良さが伝わるMCを挟み、トータルプロデュースを務めるPENICILLIN・HAKUEIを呼び込む。RyujiとHAKUEIの掛け合いが絶妙な「CLOWN」で一気に客席をヒートアップさせ、メンバーコールへ。Ryujiのラップパートやシャウトが印象的な「Snow White」では観客とのコール&レスポンスを楽しむ場面もあった。Ryujiの雄々しいデスボイスやシャウトとHAKUEIの艶やかで美しいボーカルが重なり合い、パフォーマンスにより深みを生み出しているように感じた。

 パワフルなかどのドラムソロから続いた「scarlet syndrome」では伸びやかな歌声を聴かせるRyuji。客席をさらに煽り、「ジセイノク」ではステージの端から端までを走り回り、トラメガを片手に「パラノイド・スター」ではまたもデスボイスを聴かせた。本編ラストは「メビウス」。力強くも爽やかなボーカルで、また異なる一面を見せてくれる。

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