Ryuji=佐藤流司とHAKUEIによるThe Brow Beat、メジャーデビュー後初の有観客ライブ ようやく迎えた“ハレヴタイ”の熱狂

The Brow Beat、待望の有観客ライブレポ

 2021年9月30日、10月1日の2日間にわたり、東京建物 Brillia HALLにてThe Brow Beat LIVE 2021『Let’s play harevutai, shall we!?』が開催された。

 これまでZeppツアーや日比谷野外大音楽堂でのワンマンライブなど数々の大舞台を成功させ、今年7月にはついにメジャーデビューを果たしたThe Brow Beat。彼らは今年4月より大阪・東京にて『The Brow Beat Live2021 “Last indies”〜Steal your xxxx〜』を行なう予定だったが、緊急事態宣言の発令に伴い中止となり、代わりに3日間のオンラインライブが開催された。そのため、今回の公演は彼らにとってメジャーデビュー後、初のライブであり、1年半以上ぶりの有観客ライブとなった。また、同時にライブストリーミングも行われ、来場が叶わなかったファンにもその模様が届けられた。本記事は、2日目のレポートである。

HAKUEI(写真=菅沼剛弘)
HAKUEI

 荘厳なSEが流れる中、ゆっくりとライトが旋回して客席を照らし、ステージには白いスモークが漂い始める。天井から垂れ下がるドレープカーテンの中央には、The Brow Beatのシンボルである大きな仮面が飾られており、光に縁どられた二つの目が観客たちを見下ろしていた。SEが軽快なリズムを刻みだすと、まずはかどしゅんたろう(Dr)、CHIROLYN(Ba)、Narukaze(Gt)という豪華なサポートメンバーたちが登場。数々のライブを共にしてきた彼らは、The Brow Beatファンにはすでにお馴染みの面子で、観客たちも温かい拍手と笑顔で迎えていた。そして堂々たる風格で現れたのは、このバンドのトータルプロデューサーであり、ツインボーカルの片割れを務めるHAKUEI。大きな拍手に包まれる中、集まったファンに対して深々とお辞儀をする。最後に現れたRyujiは、早くも戦闘モードなのか足早にステージ中央へ向かうとお立ち台に駆け上がり、大きな目から眼光を放っていた。

Ryuji(写真=菅沼剛弘)
Ryuji

 この日の幕開けは、「シンデレラ」。照明が真っ赤に切り替わると、重々しいドラムと尖ったギターの音が鳴り響き、数多のレーザーが降り注ぐステージでRyujiとHAKUEIが吠える。初っ端から激しい曲をぶちかまし、久しぶりに顔を合わせたファンたちを一気にThe Brow Beatの世界へと引き込んだ。心地よいギターのリフから始まったのは「Grind age」だ。気迫に満ちた表情で食い入るようにフロアを見つめて歌う和服姿のRyujiと、黒のロングコートを身に纏い、大人の色気と余裕を感じさせるHAKUEI。そんな二人が顔を見合わせながら歌うシーンは、まるで二つの異なるアニメの主人公が奇跡的に出会った瞬間のようにも見え、ツインボーカルならではの醍醐味を味わわせてくれた。ここで、今回のライブタイトルにもなっているTVアニメ『遊☆戯☆王SEVENS』オープニング主題歌の「ハレヴタイ」を披露。疾走感溢れるイントロが流れる中、「東京ー!」と力強い声でRyujiが煽ると、観客たちは腕を振り上げて応える。サビの前、〈ボクたちのハレヴタイへ〉と歌いながらHAKUEIが自分たちの立つステージを指さし、Ryujiと目を合わせる姿には思わず胸が熱くなった。彼らにとって、この日のこの場所は待ちに待った大切な場所なのだと再認識させられる。

The Brow Beat(写真=菅沼剛弘)

 人類の歴史や創世をテーマにした「Adam」が始まると、先ほどまでの明るい空気は一変。RyujiとHAKUEIが凄まじい表現力で歌い上げ、壮大な世界観の中に観客たちを深く飲み込んでいく。続く「21グラム」では、Ryujiがクールなラップを披露したかと思えば、早口のセリフのような言い回しで叫びながら負の感情を爆発させる場面も。その後の「灯篭流し」も含め、Ryujiという表現者の凄みがじっくりと感じられる時間であった。

Ryuji(写真=菅沼剛弘)
HAKUEI(写真=菅沼剛弘)
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 途中のMCパートでは、Ryujiがふいにこんなことを語りだす。「世の中って理不尽だな。楽しいことは自分が行動を起こさないと得られないのに、悲しいことは寝てても起きる。今ここにきている皆さん、配信を見ている皆さんは、楽しむために行動を起こしているってこと。何が言いたいかって言うと、楽しんでいってください!」。観客たちに “楽しむためにこのライブを見ることを選んだんだろう?”と焚き付けると、「BLACK SHEEP」へ突入し、再び会場のテンションをブチ上げる。攻撃的なサウンドと荒々しく歪んだRyujiの歌声、そしてサポートメンバーの野太いコーラスが混ざり合い、会場のボルテージをぐんぐんと上げていく。それでもまだ「足りねぇぞ!」と会場を煽るRyujiが、黒い拡声器を手に取る。「パラノイド・スター」の始まりだ。観客たちは超スピードのドラムのリズムに合わせて腕を突き上げる。お立ち台に座り込み、見開いた目から狂気をにじませたRyujiの姿からは、この熱いライブに没頭しきっている様子が伝わってきた。

The Brow Beat(写真=菅沼剛弘)

 サポートメンバーの紹介を含めたメンバーコールを挟み、ライブはいよいよラストスパートへ。「沙羅羅羅」ではジャンプや手拍子で会場全体の高揚感をさらに高めていき、続く「CLOWN」ではHAKUEIとRyujiが妖艶な歌声を響かせる。「サザンクロス」は完全なる暴れ曲。曲の頭からRyujiは白金の髪を振り乱し、シャウトの混じった声でひたすら言葉を叩きつけ、HAKUEIも腕を大きく広げて声を荒げる。観客たちは腕を振り上げ、ステージからの熱に応える。有観客ならではの熱のやり取りが確かに感じられた瞬間だ。神聖な青いライトが会場を照らし、本編ラストの「光のアルペジオ」が始まる。Ryujiは「今日は人生で5本の指に入るくらい面白かった」と呟き、すべてを出し切ったような晴れやかな笑顔を見せていた。



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