SMAP時代から繋がり続けた鈴木おさむとの深い縁 稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾『ななにー』で振り返る思い出
時計の針を戻して、“あの時”叶わなかった乾杯を
また、最後に「ありがとうの乾杯をしよう」となった時、鈴木が「一個いいですか? 乾杯したいことがある」と切り出す流れも印象的だった。それは『SMAP×SMAP』の打ち上げで叶わなかったことだったという。
長年続いた番組の打ち上げにも関わらず、残念ながらメンバーの参加は叶わず、スタッフだけで行われたそう。だが、「やっぱりスタッフさんって絶対に(メンバーと)乾杯したかったと思うんですけど、できていないんで、僕が代表してその時の『SMAP×SMAP』のスタッフに対してここで乾杯したい」と提案したのだ。
話を聞くやいなや、すぐにジョッキに手を掛けた草彅に「OK」と鈴木の思いを察した様子の香取、そして思わず「そうだったんだ」と驚きの声をこぼす稲垣。三人三様のリアクションからも、当時がいかに混乱した状態だったのか、想像することができた。今年2月13日に逝去した黒木彰一プロデューサーの名前も挙げつつ、“あの時“に時を戻すようにして行われた『SMAP×SMAP』のスタッフへの乾杯。それは、2016年末から“亡霊”となってしまっていた鈴木の時計を再び動かす最大のスイッチになるようにも感じた。
「僕のなかではSMAPと仕事をしてきた20数年が誇りなので、それを背負って絶対に成功します」と新たな目標に向かう宣言をした鈴木。そんな戦友を見送る側となった香取も、改めて「僕はまだまだここでやっていくつもり」と継続していく覚悟を見せる。新生活をスタートする人も、これまでと同じ場所で踏ん張り続ける人も、誰もが気持ちを新たにする春。それぞれが自分の信じた道を進んだ先に、またお互いの健闘を称え合う時間があってほしいと願うばかりだ。

























