名誉伝説、令和ポップスシーンに“伝説”を刻む新鋭バンド登場 ふくりゅうが初ライブを目撃
そんな謎めいたニューカマーバンド 名誉伝説が、ライブハウス 仙台PITにて3月17日に開催されたイベント『GOOD FLAGS』で初ライブを行うと聞き、筆者はいてもたってもいられなくなり新幹線に飛び乗った。同バンドは、TeleとPEOPLE 1の対バンイベントのフロントアクトを務めた。
定刻前の主催者挨拶では、名誉伝説の初ライブを仙台の地で行えることを誇る、という趣旨の熱い思いが語られた。そしてバンドが登場し、ライブは「ラヴィング」からはじまった。
バンド初めてのMC、黒のストラトキャスターを片手に赤いTシャツを着用したこたにが、「こんばんは名誉伝説です。フロントアクト、全力で盛り上げたいと思います。よろしくお願いします!」とフレッシュに挨拶。続いて、先月配信された新曲「feat.あなた」をキュートかつポップに奏でていく。
「大好きだった」渾身の語尾「だった」
恋の政党「あなた」は解散
私の胸 まだこびりついている
あなたの霊が邪魔なんだ
・無垢な笑顔
・時に地団駄
・繊細なわりに鈍感
・口癖に小声の「よいしょ」
悪霊退散だ(「feat.あなた」より)
一緒にいるという感覚を「feat.あなた」と表現する言葉のセンスに驚かされたが、加えて喪失感を箇条書きというユニークな言い回しで表現する言葉のパワーが凄まじい。またイントロから、J-POPの名曲を継承するような素晴らしいポップセンス、高いスキルを有した演奏力も光る。
キャップ姿にサングラスが似合う、けっさくによるギターソロもライブの聴きどころだった。そして、こたにが再びMCで「あらためまして名誉伝説です。次の曲、一緒に踊ってもらえたら嬉しいです!」と話し、疾走感のあるビートがアッパーな2ndシングル「地獄でスキップ」へ。合いの手で「ヘイ!」とついつい叫びたくなる、ロックフェス向きのポップパンクナンバーだ。
オーディエンスからのリアクションも熱く、高揚するフロア。ここで、未発表となる新曲「今晩の喧嘩」を披露した。メロウな展開から中盤以降、疾走しはじめるポップネス。そして、たゆたうように優しく儚げな歌声で寄り添う4thシングル「ポルトロン」を華やかにプレイする。こたにが天を指差し、オーディエンスも右手を振り上げ応えていく一幕もあった。
ラスト前、MCでこたにが「最後はこの曲で、TeleさんPEOPLE 1さんに繋いでいきます」と挨拶。そして、プロポーズの決めセリフを箇条書きにした、3rdシングル「プロポーズ文句」を煌びやかに歌い上げていく。信頼の絆で繋がった美しいメロディと高揚を煽る見事なバンドアンサンブル。会場が幸福な空気でいっぱいに満たされていった。
たった20分間だったが、大きな爪痕を残した初ライブとなった名誉伝説。近しいネーミングを持つ離婚伝説というバンドもシーンの中で大きな注目を集めているが、同時に名誉伝説の活躍にも期待したい。2組とも、令和ポップスシーンに新たな“伝説”を築くニューカマーなのだ。
※1 https://spoti.fi/kirakiraPOPJapan
名誉伝説 X:https://twitter.com/MeiyoDensetsu
名誉伝説 YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCxaLyJj2eG2cIe_1rcQ-gnw