HY、閏年2月29日に奏でられた「366日」 一夜限りのスペシャルなビルボードライブを振り返る

HY「366日」記念ビルボードライブレポ

 さらに、イントロで歓喜の悲鳴も上がった人気曲「AM11:00」では名嘉俊(Dr)のラップパートに沸き、ラストのサビではシンガロングも起こる。そして、壮大なスケールの「風になって花になって」へ。仲宗根の民謡を思わせる小節がアイリッシュ音楽にも通じるこの曲を駆動し、バンドサウンドの醍醐味も最高潮に達した。本編ラストは、沖縄の子供たちと一緒に作ったオリジナル最新曲の「LOVE」で締め括った。

HY『HY 366DAYS Premium LiveHY(撮影=Tetsuya Yamakawa)

 アンコールに応えてメンバーが再登場する前にはステージ後方のカーテンが開き、六本木の街を一望できる状態に。この日、オープニングに「初雪」をセットしたことや、3rdアルバム制作時の苦悩を話してくれたことが、ここで昇華されるような演出に思えた。今日この曲をやらずには終われないわけで、「366日」のニューバージョンである「366日(Official Duet ver.)」をライブ初披露。

 仲宗根の力強く突き通す歌唱から、エンディングのソウルフルなファルセットが切実な思いを伝え、そこに新里の声が加わることで、女性目線の悲恋を歌うこの曲に新たな視点が加わったような発見をもたらしてくれた。ジャンルや洋楽/邦楽の枠を超え、ラブソングの名手・仲宗根泉のソングライティングにこれからも期待したくなった一夜だった。

HY『HY 366DAYS Premium LiveHY(撮影=Tetsuya Yamakawa)

■セットリスト
01. 初雪
02. さよならまたね
03. あの日のまま
04. 至近距離恋愛
05. I LOVE YOU
06. 花束
07. 僕がキミを
08. AM11:00
09. 風になって花になって
10. LOVE
EN. 366日(Official Duet ver.)

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ライブ評」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる