Ayumu Imazu「Obsessed」がSEVENTEEN、RIIZEらダンス動画でバイラルヒット 解放感と共感性の高さ

 「Obsessed」のバイラルヒットに話を戻そう。ダンス動画のポストが増えたきっかけは、TikTokでも強い影響力を持っている振付師/ダンサーの“タイガの振り付け”の投稿。12月初旬には花村想太、森三中、Little Glee Monster、インフルエンサーの折田涼夏などが楽曲を使った動画を投稿し、その後、SEVENTEEN、WayV、BOYNEXTDOOR、RIIZE、ITZY、NMIXX、ENHYPENといったK-POPグループがその波に加わったことで、韓国を中心としたアジア圏でも確実に拡散されていった。楽曲のリリース後、投稿数は急増。2月6日現時点でのTikTokのUGC(User Generated Content/ユーザー生成コンテンツ)は約1万5200、InstagramのUGCは約4万8000にものぼっている。

@taiga_no_furitsuke みんなはどれくらいで好きになるの?🫣ゆるっとオシャレな振りだよ👀@AyumuImazu #ayumuimazu #igetodsessed #タイガの振り付け ♬ Obsessed - Ayumu Imazu

@seventeen17_official

I think i‘m in love💎💕

♬ Obsessed - Ayumu Imazu

 切なさと愛らしさを同時に感じさせるメロディ、心地好いベースラインが印象的な「Obsessed」。一時期の流行を超えて、今やひとつのジャンルとして確立された“チル”の感覚もありつつ、ゆったり体を動かしたくなるグルーヴがしっかり備わっているのも大きなポイント。日常のリラックスタイムはもちろん、ドライブやパーティなどにもフィットするのもこの曲の魅力だ。

Ayumu Imazu - Obsessed [Music Video]

 すぐに恋に落ちてしまう男子を主人公にしたリリックの共感度も抜群だ。すべて英語詞なのだが――そして、それこそが国境を超えてこの曲がシェアされ続けている大きな要因だ――たとえば〈I go two nights out with a girl/And I think I’m in love〉(二人で2回遊んでもう恋に落ちてる/なんですぐ好きになるの)などキャッチーで覚えやすいフレーズも散りばめれている。少年的な甘酸っぱい恋心をナチュラルに表現しながら、英語のフロウを気持ちよく響かせるボーカリゼーションにも注目してほしい。

 前述した通り、Ayumu Imazuは「Obsessed」のヒットによってさらなるステップアップを果たしつつある。4月にはキャリア最大規模の東名阪ツアー『AYUMU IMAZU TOUR 2024 “EYE TO EYE”』も開催する。彼の音楽がもたらす解放感と共感力を、ぜひ多くの人に体感してほしい。

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