向井康二の卒業を機に考える、ゲームチャンネル『放課後 GAMING LIFE』ならではの面白さ

 グループの枠を超えてゲーム好きが集うYouTubeチャンネル『放課後 GAMING LIFE』から、Snow Man・向井康二が卒業することが、Snow Manの公式有料ブログ『すの日常』1月6日更新分で向井自身から報告された。YouTubeチャンネル内で正式な発表はなかったものの、チャンネルの概要欄に掲載されている参加メンバーにも、すでに向井の名前が含まれていないことが確認できる。

MVP&部門賞を発表!今年もありがとうございました!【放課後 GAMING LIFEアワード2023】

 向井は、2022年1月にチャンネルが正式オープンしたときからの参加メンバーである。2年目となる2023年も向井は多数出演し、2023年末に公開された「放課後 GAMING LIFEアワード2023」の動画でもナイスプレイ部門を受賞するなど、多くの活躍を見せていた。Snow Manからは向井の他に、深澤辰哉と佐久間大介が参加しているだけでなく、向井がデビュー前に所属していた関西ジュニア時代から親交のある、WEST.やなにわ男子のメンバーと共演する機会も多かった。そのため、向井のファンはもちろん、多くの視聴者からも卒業を惜しむ声が聞かれた。

 『放課後 GAMING LIFE』は2023年末時点で、向井を含め17名が参加メンバーとして名を連ねていた。2023年は実に248本もの動画が公開され、その多くが30分前後の長さだ。また、ビデオゲームだけでなく、ボードゲームやカードゲームなど、ジャンルにとらわれないさまざまなゲームも多く取り上げられている。そんな中、単にゲームが好きというだけでなく、バラエティ能力が高い向井が活躍することも非常に多かった。向井がナイスプレイ部門を受賞したのは、ビデオゲームではなく、ヨガを活用したカードゲームだったことも、向井ならではの結果だと言える。

 『放課後 GAMING LIFE』に限らず、ゲームチャンネル自体は、YouTubeのみならず多くの動画配信サービスで古くから人気のジャンルの1つだ。近年はeスポーツ熱の高まりもあり、プロゲーマーのような巧みなプレイを見て楽しむチャンネルももちろん多い。一方で、初心者向けのコンテンツや、プレイせずにゲームを掘り下げるチャンネルも多々ある。同じゲームチャンネルと言ってもコンセプトはさまざまだ。ただ、多くのゲームチャンネルに共通して言えることは、ゲームの面白さと、出演者の面白さ、この両方が揃って初めて、チャンネルの面白さに繋がるということだ。

 向井は『放課後 GAMING LIFE』卒業の理由について、多忙のためプライベートでゲームをする時間が減ってきたことに加え、ゲームをする仕事そのものについての自分の適性にも悩んだ旨をブログに綴っている。『放課後 GAMING LIFE』の魅力を最大限発揮するには、単にゲームを楽しめばいいだけではないと考えているのだろう。ブログの中で向井は、ゲームもチャンネルもそれ自体は非常に楽しかった点に触れている。だからこそ今回の卒業は、動画に求められることの難しさを自分なりに十分認識した上での決断だったと思われる。

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