Mrs. GREEN APPLE、アルバム『ANTENNA』がチャート再浮上 『紅白』でも見せた飛躍を予感させる“圧”

CD Chart Focus

参照:https://www.oricon.co.jp/rank/ja/w/2024-01-15/

 2024年1月15日付(1月9日発表)のオリコン週間アルバムランキングは年始の一週目ということもあり、5位 打首獄門同好会『ぼちぼちベテラン』(推定売上枚数3,584枚)を除いてトップ10圏内に新譜はランクインせず。トップ3は、1位 TREASURE『REBOOT』(6,965枚)、2位 Mrs. GREEN APPLE『ANTENNA』(5,418枚)、3位 Ado『Adoの歌ってみたアルバム』(5,402枚)。以下、King Gnu、Stray Kids、松任谷由実、YOASOBI、SEVENTEEN、ZEROBASEONEがランクインしている。

 毎年はじめのアルバムランキングは、『NHK紅白歌合戦』をはじめとする年末年始にかけての音楽番組の影響が感じられることが多い。Adoのアルバムは年末にリリースされて順調に売上を伸ばしている流れにあるので少し趣旨からはズレるけれど、例えばMrs. GREEN APPLEやYOASOBIのアルバムはそれぞれリリースからある程度時間が経って以降、特に12月に入って徐々に売上を増やしてトップ10にカムバックしている。同じく『紅白』への出演を果たしたSEVENTEENやStray Kidsのランクアップも同様にカウントしてもいいかもしれない。

 SNSやウェブメディアの反響を見る限り、2023年の『紅白歌合戦』でなによりも話題をかっさらったのは出演したアイドルたち(元アイドルも含め)が勢ぞろいした演出でインパクトを残したYOASOBI「アイドル」だったようだ。個人的に放送の終盤を見ることができなかったため、「アイドル」をリアルタイムで見ることはかなわなかったが、どうしても語らずにはいられないそのインパクトはわからなくもない。もし放送中にSNSで実況していたら猛烈な連続ポストをしていたことだろう。

 しかし、自分がリアルタイムで見た範囲で(記憶が正しければ、寺尾聰「ルビーの指環」あたりで離脱している)「これはMVPかも」と思ったのは、Mrs. GREEN APPLE、というか大森元貴(Vo/Gt)だった。前半が終了し、ニュースを挟んで『紅白歌合戦』の会場に戻った瞬間に始まったミセスの「ダンスホール」は、バンドとしてもさることながら、大森のポップアクトとしての華がふんだんに感じられるパフォーマンスで、2024年以降の飛躍を予感させるに十分な「圧」を放っていた。その後も大森元貴から目が離せなかった。

Mrs. GREEN APPLE「ダンスホール」Official Music Video

 『紅白』以外にも、『第65回日本レコード大賞』の受賞や、Spotifyが発表した「Spotifyまとめ 2023」では「国内で最も再生されたアーティスト」の1位にランクイン。ミセスにとって2023年がいかに濃密な年だったかは、オフィシャルで公開された特別動画でもうかがえる。

Mrs. GREEN APPLE – Play Back 2023

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