サバイバルオーディション、盛り上がりの場に変化? 『日プ女子』はTikTokでのショート動画拡散が鍵に
番組を見ていなくても、ショート動画が流れてくることによって興味を持って視聴や投票を始めた声も多く、特に象徴的だったのは最終2位でデビューした村上璃杏だろう。
岡山県出身で歌もダンスも未経験の高校生。最初のレベル分けテストで堂々と新しい学校のリーダーズ「オトナブルー」をパフォーマンスしインパクトを与えた。歌・ダンス・ラップの中から一つ選びパフォーマンスをするポジション評価ではラップ曲であるちゃんみなの「美人」を選んだ村上。最初は「リリックって何?」という状態だったのが、ちゃんみながスペシャルトレーナーとして参加し、「すぐに上手くなることはないから、個性をもっと出したほうがいい」とアドバイス。劇的に進化し、本番で〈一目置かれる存在 困った まぁりんりん『姫だし』?〉とイタズラっぽく歌う切り抜き動画がTikTokを中心にSNSで広がったのだ。第2回順位発表式では17位だったのが、第3回でいきなり3位にまでアップ、最終2位にまで順位を上げた。
村上だけでなく、歌唱力で注目を集めたメンバーも、切り抜き動画が多く拡散し、番組の盛り上がりに一役買っていた。一方、SNS上では一部心ない声も見られ苦言を呈するインフルエンサーが現れる一幕もあり、視聴者側のモラルは課題だと感じた。
番組が終了し、ME:Iのデビューが楽しみな一方、脱落したメンバーもいるために喪失感も大きい。しかし、最終回で見せたファイナリスト20名の姿はあまりにも“アイドル”だった。今後また新たなオーディション番組が始まった際、どのような応援方法で盛り上がるのか。ショート動画拡散の威力を感じた今回の“日プ女子”。デビューグループの応援においても、ショート動画は大きな盛り上がりを生む一つの方法になるだろう。