ロッカトレンチ山森、アジカン伊地知らによるName the Night、初ライブで奏でるグッドミュージック

Name the Night初ライブレポ

 Name the Night。今年8月、突如インターネット上で楽曲を公開し、活動を開始したバンドである。プロフィールには「2023年1月結成」「鎌倉を拠点に活動する4人組バンド」「様々なキャリアを持つ同世代のミュージシャン達」と記載されているのみで、正体は謎のベールに包まれていた。

 そんなName the Nightが、11月11日~12日にかけて行われた『麦ノ秋音楽祭2023 #Seeds』に出演。その正体を明かすとともに、初ライブを行った。

 11月12日15時、エールステージに姿を現した彼ら。メンバーはSKA SKA CLUB/ROCK'A'TRENCHの山森大輔(Vo/Gt)、畠山拓也(Key/Trombone/Sampler)、ASIAN KUNG-FU GENERATION/PHONO TONESの伊地知潔(Dr)、元RhymeScientistのMIYA(Ba)の4人。まずは感触を確かめるように、4人のセッションが始まる。ステージが始まる前、MCのジョー横溝から「キャリアは長いのに初ライブだから緊張している」と紹介されていたメンバー。静かに始まったセッションが盛り上がっていき、次第に4人の呼吸がそろっていくのが分かる。そこから未発表の楽曲「infantry」へと続き、記念すべき初ライブをスタートさせた。

 2曲目は「Marginal」。8月2日、Name the Nightが初めてインターネット上で公開した楽曲である。その後も彼らは、満月の夜を迎えるたびに新曲を公開してきた。このライブまでにSoundCloudに公開されていたのは3曲のみだったが、どうやらすでに多くの楽曲が制作されているらしい。「昼間に浮かんでいる月について歌った曲」と紹介し奏でられたのは、これも未発表の「Mid Day Moon」。さらに、10月29日にSNS上で一部が公開されていた「ボナパルト」をフルバージョンで初披露した。ゆったりとした、穏やかなサウンドが会場を包んでいく。

 「No Stress」では、ハンドマイクに切り替えた山森がステージ前方に歩み寄り、観客と目を合わせながら丁寧に歌い上げる。畠山や伊地知もクラップを煽り、会場が徐々に一体感に満ちていく。初ライブということで、ここまでは少しオーディエンスもノリ方を迷っているような雰囲気が見られていたのだが、この曲でステージとフロアの距離がぐっと縮まったように感じた。

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