櫻坂46は逸材揃い? 幸阪茉里乃、増本綺良……冠番組で見られる個性的なキャラクター

 11月26日放送の『そこ曲がったら、櫻坂?』(テレビ東京/以下、『そこさく』)から「帰ってきた!幸阪茉里乃DEATHゲームシーズン2」が前後編にわたってオンエアされている。同企画は幸阪茉里乃がデスゲームの主催者「マリノ様」に扮して様々なお題をメンバーに出題し、もし間違えてしまえば罰ゲームが与えられるというもの。2022年9月に第1回が放送されると、普段は大人しい幸阪のドSな振る舞いが大きな反響を呼んだ。

 櫻坂46には井上梨名、大沼晶保、武元唯衣、松田里奈など、バラエティ適性の高いメンバーが揃っているが、幸阪同様まだまだ知られていない個性を隠し持ったメンバーが多くいる。本稿では冠番組『そこさく』だからこそ見られるギャップが面白いメンバーを紹介したい。

 幸阪はもともと不思議なキャラクターで掴みどころのない一面はあったが、デスゲーム企画においてそのキャラが一気に開花した印象がある。幼少期の性格を「地蔵みたいに固まっていた」と話すなど人見知りで奥手な幸阪は「センス女王決定戦」でワードセンスを発揮し2代目センス女王に輝いたり、シルバニアファミリー好きで人形を持ち歩いていることを公言したりと、独特なキャラクターでメンバーからも一目置かれていた。

 加入1年目はどちらといえば目立たない存在ではあったが、デスゲーム企画にて、MCの土田晃之が「幸阪が(キャラクターに)追いついてないんじゃないか」とこぼすと、幸阪は「おい土田! お前は私を怒らせた」「お前を蝋人形にしてやる」と毒舌っぷりを発揮。同企画で見せたドSキャラがファンの間でも話題となり、その後もマジックショー企画にて「Mr.マリノック」というマジシャンのキャラクターを演じるなど、徐々にバラエティでも活躍の場を広げていく。幸阪のすごいところはメンバーのみならずMC相手にも臆すことなくやり切る度胸。それはまさにバラエティに求められる資質で、これまでの櫻坂46にはいなかった毒舌キャラとしてこれからも番組を盛り上げてくれるはずだ。このように冠番組を通して個性が発掘されるケースもこれまで多くあったが、幸阪はその典型だろう。

 5thシングル『桜月』から3作連続で表題曲選抜入りを果たすほか、今年は朝の情報バラエティ番組『ラヴィット!』(TBS系)の1〜3月の水曜レギュラーに抜擢されるなど、名実ともに着実に力をつけている増本綺良の存在も忘れてはならない。一見すると清楚なイメージの増本だが、『そこさく』では大沼晶保に続く「大不思議2」として奇想天外なキャラクターとして愛されている。筆者が衝撃を受けたのは、『そこさく』で披露された「蚊に懲役をつけていた」というエピソード。幼い頃、蚊が家に侵入したら懲役数時間、体に止まったら懲役3時間、血を吸ったら懲役1日と厳密に罰則を規定していたようで、最終的には透明な天ぷらのパックに閉じ込めて懲役順に玄関に並べていたという。これにはMCをはじめ、スタジオが騒然となり、増本の不思議な言動に注目が集まった。

 また、“コミュ力おばけ”でもある増本が、後輩である三期生に、先輩との距離を縮めるためにそれぞれの攻略法をレクチャーする「きらこ塾」企画や、増本がお世話になっている一期生にプレゼントを購入する「増本キラキラプレゼントショー」など、『そこさく』で冠企画を任されることも多く、独特な感性で多くの名場面を生み出している。増本率いる「キラキッズ」という軍団に後輩の村山美羽と小田倉麗奈、先輩の土生瑞穂が加入するなど、周りを巻き込む能力にも長けており、いまの櫻坂46のバラエティには欠かせない存在だ。何をしでかすのか分からない予測不可能なところは、ともすれば扱いにくいと思われかねないが、『そこさく』という受け皿があることで増本のポテンシャルが大いに引き出されている。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる