斉藤和義、デビュー30周年特別企画! 30の質問で紐解く、生活や趣味にまつわる“見たことのない一面”
今年デビュー30周年を迎えた斉藤和義に、“30”にちなんで30個の質問を用意。手作りギターなどのDIYや猫に関連する「趣味シリーズ」、楽器愛や多重録音へのこだわりが溢れた「音楽シリーズ」、架空の設定に独特のイマジネーションで答えていく「もしもシリーズ」、そしてさまざまな世代に“ひと言”を届ける「メッセージシリーズ」という4つのシリーズを設けて、計30問の質問に答えてもらった。今回のインタビューを通して、斉藤和義の見たことのない一面、新しい一面を楽しんでほしい。(編集部)
「趣味シリーズ」
1.斉藤和義さんの趣味といえば「DIY」。これまで作ったものの中で、一番役に立ったものと全く使っていないものを教えてください。
斉藤和義(以下、斉藤):CDラックだったり、でっかいテーブルだったり、いろいろと作ってきましたけど、要らなかったものは今のところないです。でも、テーブルは作り直したいなと思ってます。幅30cmくらいの板を横に並べて作ったら、継ぎ目のところがデコボコしていて、お皿をまっすぐに置けないんですよ。今も家で使ってますが、物を置くと常に何かがガタガタしているので。
2.DIYで使う工具の中で、一番好きなものは? また、斉藤さんにとってDIYとはどんな趣味ですか?
斉藤:好きなのは、トリマーという木材の面取りや穴あけ、切り取り加工などに使える工具ですかね。自分でエレキギターを作るとき、ギターの弦の音を拾うピックアップという部分を成形するのに便利で。一歩間違うと指を切りそうになるような工具なんですけど、慣れてきてうまく使えるようになると、それで木を加工するのが気持ちいいんです。
DIYは、ツアーから普通の生活に戻っていくための緩衝材という感じですね。ツアーで半年くらい旅をしてまわって家に帰ってくると、普段どうやって暮らしていたのか分からなくなってくるんですよ。ツアー中は、やっぱりどこかテンションが高かったりもしますし。自宅に戻ってDIYをしていると、だんだん地に足がついていく感覚があるんです。
3.エレキギターを自分で作ろうと思ったきっかけと、自作ギターのボディの色の決め方を教えてください。
斉藤:大きなきっかけは、2017年にエレキベースとエレキギターのダブルネックギターを自作したことですね。そういうギターを『弾き語りツアー 2017 “雨に歌えば”』で使いたくて探したんですけど、ちょうどいいものがなかったので、じゃあ自分で作ってみようと思って。ベースとギターを買ってきて作ってみたら、それがすごく楽しかったんです。そこから自分でもギター作りができるんじゃないかと思い始めて。それで、コロナ禍になったときにちょうど時間もたっぷりできちゃったので、余っていた木材を適当に切ってみたりして、ギターを作り始めたという感じです。もう10本ぐらい作りましたけど、ボディの色は木目が綺麗だからナチュラルな色にしようとか、今回はラメ色にしてみようとか、ものによって決め方はバラバラですね。
4.ギター以外に作ってみたい楽器は?
斉藤:他には今のところなくて。前にギター作りの先生と一緒にやったときのように、ネックまで全部自分で作ってみたいかな。ネック作りって技術が必要で、一番難しいんですよ。フレットを打ったり、ちょうどいい握りの太さにしたりするのが大変。なので、今は市販のネックを使っているんです。ちょうど家にでかい板が一枚余っているので、次はそれを使って、全部のパーツを自分で作ってみようかなと思ってます。
5.招き猫を50体ほど持っているとのことですが、すべて自分で作ったのですか?
斉藤:いや、全部ではないです。自分で作ったのは今年の4月にリリースしたアルバム『PINEAPPLE』のジャケットにあるやつと、小さいのを1、2個ですかね。招き猫って、小判を抱いているものから全身が真っ黒なものまで、作られた地域によって見た目がかなり違うんですけど。僕がハマったのは愛知県で昔作られた古瀬戸と呼ばれる、ひげとか目とかを全部手書きで描いているような、リアルな猫っぽい招き猫です。なんだか味わい深くて、そればっかり集めてて。
6.持っている招き猫の中で「お気に入りトップ3」を決めるとしたら?
斉藤:なんともやる気のない顔をしているやつらが何体かいて、それが一番気に入ってます。
7.飼っている猫の名前と名前の決め方、猫の体の好きな部分を教えてください。
斉藤:今は3匹飼っていて、それぞれ「コジロウ」「チャム」「ミッキー」と名づけました。名前の決め方は特になくて、その猫のイメージに合う名前を家族で決めた感じです。猫の体はどこも好きですけど、特に挙げるなら、やっぱり肉球と口の下あたりですかね。
8.斉藤さんがこれまで描いた絵の中で一番お気に入りのものは?
斉藤:特にこれ! というものはないかなあ。LINEスタンプになっているやつは、自分の中でもうまく描けたかなと思った絵を使っているので、そのあたりはだいたいどれも気に入っているかもしれないです。
9.「パイナップじいさん」などのキャラクターは、どのように考えているのですか?
斉藤:机でしっかり考えているんじゃなくて、もともとはスタジオでミックス中に描いていた落書きの中に、いつ描いても同じようになっちゃう絵があって、それをグッズで使うようになったのが始まりなんですよ。ちゃんとした絵は描けないんですけど、ゆるい感じの適当な絵は、デビューした頃からずっと描いてますね。
10.普段、料理はしますか?
斉藤:全然。自分では滅多に作らないですね。作ってもチャーハンとかカレーぐらいで、凝ったものは何も。
11.最近気になっている人やものは?
斉藤:コロナ禍になってから、ラジオを聴くようになりました。特にAMをよく聴いています。この間終わっちゃったんですけど、赤江珠緒さんの『たまむすび』(TBSラジオ)は毎日聴いていて、ゲストに呼んでもらったこともあって。それが縁で赤江さんに「底無しビューティー」のMVに出てもらったりもしました。今は神田伯山さんや武田砂鉄さんのラジオ(TBSラジオの『問わず語りの神田伯山』『武田砂鉄のプレ金ナイト』)とか、ジェーン・スーさんと堀井美香さんの『OVER THE SUN』をPodcastで欠かさず聴いています。おもしろいです。